平成最後となる様々な「今年の○○」 マンガ3大大賞編

2018年12月14日 18:13

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 増刷やアニメ化と、今年もマンガ業界は多くのヒット作を生み出してきた。近年TwitterなどSNS発信のマンガは大勢の人に読まれ、次々にコミックスとなっては人気を博しているようだ。

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 今回はマンガ賞でも注目を集めている『マンガ大賞』、『次に来るマンガ大賞』、『このマンガがすごい!』それぞれの大賞作を紹介する。

■「友達に勧めたくなる漫画」がコンセプト

 マンガ大賞実行委員会による『マンガ大賞』だが、第11回は2018年3月22日に発表された。「大賞」に選ばれたのは、若き動物たちの群像激を描いた『BEASTARS』。著者である板垣巴留氏はコメントで「受け入れてもらって驚きです」と語っている。

 ノミネート作品には、『我らコンタクティ』、『凪のお暇』、『ダンジョン飯』、『不滅のあなたへ』、『ランウェイで笑って』、『とんがり帽子のアトリエ』、『メイドインアビス』、『映像研には手を出すな!』、『映画大好きポンポさん』、『約束のネバーランド』、『ゴールデンゴール』が選出された。

■すでに売れているマンガではなく「次に流行るであろうマンガ」を発掘

 niconicoとダ・ヴィンチ共同企画の『次にくるマンが大賞』、第4回は2018年8月23日に発表された。この賞では「コミックス部門」と「Webマンガ部門」の2部門で実施される。

 「コミックス部門」1位に選ばれたのは、情の無い極道の男と許婚の女子高生を描いた小西明日翔の『来世は他人がいい』。2位は稲垣理一郎原作の『Dr.STONE』、3位にかんばまゆこの『錦田警部はどろぼうがお好き』。

 続いて「Webマンガ部門」で1位に輝いたのは、小柄な女性と男性先輩の日常を描いたしろまんたの『先輩がうざい後輩の話』、2位はSNSで大ヒットした桜井海の『おじさまと猫』、3位はおおのこうすけの『極主婦道』となっている。

■ブレイクのきっかけにも

 宝島社が発行するムック誌から誕生した『このマンガがすごい!』。第14回は2018年12月11日に「2019年版」が発表された。この賞は「オトコ編」と「オンナ編」の2種類が発表される。

 今回「オトコ編」で1位となったのは、石黒正数のSF作品『天国大魔境』。石黒氏は『それでも街は廻っている』などでも知られている作家だが、今回の受賞に対し「まだ状況説明しかしていないので(この受賞は)早いと思った」などと語っている。

 また「オンナ編」1位は、鶴谷香央理の『エタモルフォーゼの縁側』が受賞。BLマンガを介しながら、老婆と女子高生との心温まる交流が描かれている。

 どの賞も上位に入ると増刷、さらにドラマ化やアニメ化も期待できるほどの影響力を持っている。2019年はどんな作品が選出されるのか今から楽しみだ。(記事:高塔・記事一覧を見る

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