漫画の実写化映画は反対?それとも賛成?気になるアンケート結果が発表

2018年3月17日 09:03

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(画像: いらすとやより)

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 制作発表や公開されるたびごとに賛否両論が巻き起こる「漫画の実写映画化」。大日本印刷などが運営するオンライン書店hontoでは、漫画好き男女400人にアンケートし、実写化に対するファンの複雑な思いを調査した。

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 それによると「好きな漫画が実写映画化されると嬉しい?」の問いに対して、「嬉しくない」と思っている人の割合が「嬉しい」と感じる人よりわずかに多いことが判明した。

■好きな漫画の実写化にファン心理はかなり複雑?

 ハイブリッド型総合書店「honto(ホント)」では、漫画好き男女400人(15~44歳)を対象にした“漫画の実写化”に関するアンケートを行った。そこからは、ファンの複雑な本音が浮き掘りにされたようだ。

 まず一つ目。『好きな漫画が実写化されると嬉しい?』の質問に対し「嬉しい」「どちらでもない」「嬉しくない」の3択で回答。結果は男性が「嬉しくない」39.0%に対し「嬉しい」34.0%、女性が「嬉しくない」37.0%に対し「嬉しい」35.5%と、それぞれ「嬉しくない」が「嬉しい」をわずかに上回っている。年代別では、男女ともに10代、20代で「嬉しくない」が「嬉しい」を大幅に上回る一方で、30代では「嬉しい」が「嬉しくない」を上回るなど、世代間でも違いがみられる。

 2問目に、『好きな漫画が実写映画化されたときに、映画館まで見に行った』と質問し、「ある」「ない」の二択で回答。こちらは全体的に「ない」が半数をやや上回るが、男性の30代は「ある」が53.9%であるのに対し、20代は「ない」が73.7%と回答。hontoでは、学生を含む20代の男性は興味があっても金銭的な理由でレンタルや地上波での視聴ではないかと分析している。

 3問目は、『映画館まで見に行った理由は?』。男女ともに一番多かったのが「原作が好きだから」で70%以上。続いて、「キャストが原作のイメージに合っていたから」や「キャストに好きな俳優が出演していたから」といった、キャストに関連する理由が多くなっている。

■どんな実写映画なら皆はうれしいのか?

 わずかながらも否定的な意見が多い中、それではファンはどのような「実写化映画」ならよいのかもアンケートしている。

 4問目に、『今まで見た実写映画のタイトルでよかった作品は?』と質問。これは3問目で「映画館まで見に行った」と解答した人たちの中で、評価の高かった(実写映画)作品が上げられている。1位『るろうに剣心』緋村剣心役の佐藤健など豪華キャストがハマり役を演じ大ヒットに。2位『銀魂』こちらも坂田銀時役の小栗旬などがハマり役として高評価を受けた。3位『デスノート』夜神役の藤原竜也とL役の松山ケンイチの見事なハマりっぷりは有名だ。

 5問目『実写映画化した作品を映画館に見に行かない理由は?』の回答では、男女ともに一番多かったのが「原作の世界感と違うと感じたから」、次に「キャストが合わないと感じたから」だ。特に二次元(漫画)だからこそ許される世界感の場合、イメージが崩されるのを多くのファンは嫌うのかもしれない。

 こうした「実写映画」に対するファン心理が次の通りだ。

 6問目『漫画を実写映画化するときに大切にしてほしいことは?』。これは男女ともに「原作の世界感」がやはり半数近くを占め、次に「原作のキャラクターのイメージに合ったキャスト」と続く。

 7問目は『「この作品こそ実写化してほしい!」と思う漫画は?』。1位に『ONE PIECE』が選ばれているが、こちらは映画ではないもののハリウッド版実写ドラマ化が去年7月に発表されている。2位『SLAM DUNK』、3位『キン肉マン』、4位『DRAGON BALL』、5位『NARUTO』と「週刊少年ジャンプ」作品が続く。

 ちなみに『NARUTO』はハリウッドでの実写化が2016年に発表されている。さらに『DRAGON BALL』に関しては、2014年に『DRAGONBALL EVOLUTION』としてアメリカの20世紀フォックスにより制作・上映がされたが、国内外から散々な評価を受けてしまった。

 好きな作品だからこそ思い入れもあり、多くのファンは自分の中の“ゆずれない”こだわりをいくつも持っているようだ。こうしたファンの声が少しでも制作側に届くことを願いたい。(記事:高塔・記事一覧を見る

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