元AKB篠田麻里子の女優道

2017年10月14日 21:46

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 元AKBで現在は女優として活躍する篠田麻里子が、武田鉄矢が黄門を演じることで注目されている『水戸黄門』(BS-TBS)にくノ一役で出演することが報じられている。

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 黄門の命を狙って近づく女忍者ということだが、入浴シーンもあり、由美かおるが演じた、かげろうお銀のような主要キャラクターとのことで、本人もTwitterで「時代劇に出演したかったので嬉しい」という内容のコメントを出しており、登場回となる18日放送の第6話が楽しみになってきた。

 篠田麻里子といえば、AKBでは最年長の人気メンバーとして、神7にも入り、じゃんけん大会でのご褒美とはいえ『上からまりこ』でセンターも経験しているトップスター。

 またモデルとしても専属モデルになり、自身のブランドも一時は全国展開させる一方、CMランキングでも上位、番組レギュラーも個人で10本近くもって活躍していたが、ブランドの倒産と共に、一気に下り坂になり、たまに単発での映画出演などはあっても、すっかり「あの人は今?」状態になって、卒業後消えたメンバーの代表格のような扱いをうけてきてもいた。

 一番忙しい頃に受けたインタビューでの態度の悪さや運営との軋轢、さらには愛人説など、どさくさまぎれの誹謗中傷も受けていたりしたが、これは見事な逆転劇になる可能性がある。

 確かに、AKB時代でも、歌が上手いわけでもダンスが目を引くわけでも、演技が上手いわけでもない。

 MCも多かったが、いわゆるバラエティ班のようなインパクトある立ち振る舞いが目立ったわけでもなく、結局は最年長という立場が生んだ姉御肌と、綺麗でスタイルのいいルックスが武器と思われていただけに、卒業後の苦戦を予測する声は多く、モデルと自身のブランドでやっていくのではと言われてもいたが、2016年に出演した舞台、『真田十勇士』での火垂役での演技を評価する関係者は多かったし、帯ドラマでの1話だけの出演も増えていた。

 つまり、世間が「消えた」と思っている間に、しっかりと女優としての実力を磨き続けていたのである。

 今回の水戸黄門の出演、そして来年2月に予定されている舞台『アンフェアな月』では、テレビで篠原涼子が演じた雪平夏見役を演じるなど、女優・篠田麻里子に対する追い風が吹いてきている。

 おそらくは、ここ数年の雌伏の時期を、演技力をはじめ、女性としての成長のために有効に使ったのだろう。

 AKB第1期オーディションに不合格になり、劇場内のカフェで働いていたデビュー前、そしてそこで秋元氏に声をかけられ、1.5期生として、他のメンバーから遅れて参加し、たちまち神セブン入りした絶頂期、個人仕事が充実し、万全の状態で卒業を迎えてからの、断崖絶壁を転がり落ちるような低迷期と、まだ31歳にして、酸いも甘いも経験した篠田麻里子の華麗なる復活に期待したい。(記事:潜水亭沈没・記事一覧を見る

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