徒然チルドレン 第12話「夏が始まる」【感想コラム】

2017年9月24日 22:25

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徒然チルドレン 第12話「夏が始まる」【感想コラム】©若林稔弥・講談社/徒然チルドレン製作委員会

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 どうも、ネジムラです。ついにこの時が来てしまいました。 徒然チルドレン 最終回!!

 泣いても笑ってもこれが最後と言うことで、悔いがないように目に焼き付けた「徒然チルドレン」を反芻しながら最後のレビューをしていこうと思います。よろしくお願いします。

Contents
1 徒然チルドレン 第12話「夏が始まる」2 球技大会3 内村 × 飯島(7)4 菅原 × 高野(7)

■徒然チルドレン 第12話「夏が始まる」


 今週は最後の回となるだけに変則編成。

 いつもは4本立て形式でしたが、複数のキャラクターが入り乱れるエピソード「球技大会」「夏が始まる」の2本が登場です。いずれも原作単行本5巻の最後を締めくくるエピソードとなっております。

■球技大会


徒然チルドレン 第12話「夏が始まる」【感想コラム】

画像引用元:©若林稔弥・講談社/徒然チルドレン製作委員会

 2年生メンバー大集合の球技大会エピソード!

 最後にふさわしい「徒然チルドレン」始まって以来の登場キャラクター数で、サッカーに奮闘する男子陣とそれを応援する女性陣のそれぞれの思惑が交差するお話となっております。

 高瀬・神田ペアや、山根・栗原ペアがわずかながら登場。最後なのにさらっとした感じの登場でちょっと残念でしたが、一切掘り下げがなかった古屋・皆川ペアに比べたらまだマシです。あの二人のカップル推しだった視聴者にはちょっと残念な最終回だったかもしれませんね。

 それよりもメインは、前回復縁のチャンスを逃してしまい未だ破局状態の内村・飯島ペアのお話。微妙な時期に球技大会が来てしまったばかりに、素直に応援できずにいる香奈ちゃんでしたが、千秋君のある意味ファインプレーで良いきっかけが到来。香奈ちゃんらしい応援のおかげで、千秋くんとの距離がわずかに戻ってくるという胸キュンエピソードでした。

 ただ、最後の最後は、「徒然チルドレン」を11話まで待っても、これといって大きな出番が来なかったパティが持っていくというオチ。良かったね、パティちゃん。ちゃんと最後の最後に見せ場があって。

■内村 × 飯島(7)


 そして後編は、前半に引き続き、未だ復縁まで到達していない内村・飯島ペアと、未だ恋人にはなれずじまいのまま夏休みを目前にした菅原・高野ペアと、のエピソードが交錯する、こちらも今までにない構成のお話。

 まずは内村・飯島ペアの話。二人はある意味かなり厳しい状況となっておりまして、破局状態で夏休みなんて迎えたらそれこそ悪い意味で『時間が解決』しかねない中、復縁できずにいる香奈ちゃんは思い悩みます。素直になれずにいる中、なんとか最後に携帯に送ったメッセージも、運悪く千秋くんの携帯電話の電池がなくなるという悪い奇跡に見舞われてしまいます。香奈ちゃん、携帯運なさすぎです。

 そんな絶体絶命の状況で放課後を迎え、ついに諦めて帰路につこうと思っていた香奈ちゃんを下駄箱で待っていたのはまさかの千秋くん(!)。宙づりだった二人の仲に決着を付けたかった気持ちは二人とも一緒だったというオチに感激です。

 そして千秋君は、この場でいったん仲を清算しようと、一瞬香奈ちゃんを崖から突き落とし、そしてさらに改めて告白するというファインプレーをぶちかまします。そしてそれを香奈ちゃんは「フッてやる」といいつつ、満面の泣き笑顔で「あい・・・」と答えるこれまた見事な返し。最高だよ、あんたら最高だよ・・・。

 もうね、香奈ちゃんのあの顔で全部持ってかれました。「徒然チルドレン」の最後を飾るにふさわしい泣き顔だったと思います。

■菅原 × 高野(7)


 そして、二人のエピソードと同時進行で「徒然チルドレン」の最後を飾るのは、すでに恋人同士となるまでほぼリーチがかかっている両想い状態の菅原君とちーちゃんサイド。二人が『夏休みにクラスメイトと海に行くイベント』にエントリーするかどうかという、ただそれだけの、「徒然チルドレン」のあいかわらずの素朴っぷりを見せるお話なんですが、そこがいい!

 それこそ、『お前、行くの?行くんだ。じゃあ行くよ』って応対一つができれば解決する話なのですが、そのたった一つの質問ができないところが、苦しくも愛おしい!夏休みが始まってしまうと、恋人もしくはそれに近い関係でもない限り、なかなか異性同士が会う機会なんてありません。だからこそ、このみんなと海へ行くイベントは、奥手な二人にとってはまたとないチャンスボールです。そして二人もそれを分かっている・・・だけど、なかなか相手に聞くことができない。この感じ、まさに青春です。

 ホームルームも終え、日も暮れて、最早チャンスを逃したかと思った二人ですが、最後の最後に、偶然教室で二人きりになる奇跡が到来。この奇跡が最後のひと押しをしてくれて、ちーちゃんの口から出た勇気を振り絞った「菅原君は海行かないの?」の一言が無事、二人を繋ぎとめるという見事な最後を迎えました。最高だよ、あんたら最高だよ・・・(二度目)。みんなとの海、楽しんできてくださいね。

 実はこの奇跡、よっちゃんのこれまたファインプレー有りきなのも良いです。よっちゃんはかつて、菅原君に告白をしている立場なだけに、この場を二人きりにするのは心苦しいはずなのですが、それが出来てしまうよっちゃんの寛大さにも泣けます。よっちゃんにも幸せになって欲しいよなぁ。

徒然チルドレン 第12話「夏が始まる」【感想コラム】

画像引用元:©若林稔弥・講談社/徒然チルドレン製作委員会

 そんな感じで、まさに「夏が始まる」こと自体が、学生たちの背中を押す、清々しい素敵な最終回でした。最後に空を仰ぐカットで終わるところが、まさに第1話の最後に星空を仰いで終わったのともシンクロして、なんだかこの12話が走馬灯のように駆け巡ってしまうほどでした。

 ありがとう「徒然チルドレン」。とても楽しかったです。

 是非みんな、幸せになってください。

 そしてこのレビューを読んでくれていた皆様、ありがとうございました。

 この感想コラムも今回を以て最後・・・と言いたいところですが、最後に『総括』としてもう一回だけ「徒然チルドレン」のTVアニメを振り返りたいと思います。

 次回、「徒然チルドレン」の感想コラムシリーズ・総括編につづきますので、もうちょっとだけこのコラムにもお付き合いいただけましたら幸いです。

 徒然チルドレン 感想コラムのまとめ

(あにぶ編集部/ネジムラ89)

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