JR東日本と三井物産、英国で鉄道運営業務受託へ

2017年8月14日 16:52

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事業の路線図(写真: 三井物産の発表資料より)

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  • バーミンガム ニューストリート駅の様子

 JR東日本と三井物産は、Abelio UK社(アベリオ社)と共同で英国ウェストミッドランド鉄道の運営権を同国運輸省から受注した。三井物産は、アベリオ社とコンソーシアムを組み、2016年11月に入札していたが、今回、受注に至ったことで、12月からの事業開始に向けて準備を進めて行く予定だ。

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 英国の鉄道事業は運営についてフランチャイズ制を採っており、運営権は運輸省への入札で決まる。今回のウェストミッドランド鉄道は、ロンドンからリバプールを結ぶ都市圏輸送武であり輸送力増強や、混雑解消、顧客への情報提供ほかサービス提案の実現に向けて取り組む。

 JR東日本と三井物産の協業による海外鉄道事業運営はこの案件が初めてである。三井物産は、世界的な都市部への人口集中に伴う都市交通への需要拡大を背景にして、旅客鉄道事業への取り組みを広げており、英国ではイーストアングリア鉄道事業に続く2例目の受注となる。

 欧州鉄道事業は、欧州市場開放と国有鉄道事業の民営化も併せて行われたのだが、線路はじめ設備の保有と車輛の運行等の責任を分離し明確化する(いわゆる「上下分離」と呼ばれる)中で、技術者が車輛製造メーカーに移った結果、「欧州ビッグ3」と呼ばれる大手車輛メーカー、ボンバルティア(カナダ)、シーメンス(ドイツ)、アルストム(フランス)が出来た経緯があった。

 最近では、車輛事業では中国車輛製造メーカートップ2社の統合により誕生した中国中車が受注上位を占めるに至り、これまでの欧州ビッグ3に代わり中国の存在感が増している。同時に日立製作所は、EUに先駆け機能分化が進められて来た英国をターゲットに、システムインテグレータを軸にした欧州事業展開を進めてることで事業再編の動きに繋がっている。今回、三井物産が進めたコンソーシアムによる事業推進はマレーシア、インドネシアはじめ東南アジアでも進められており、今後も事例は増えることが予想される。

 JR東日本は、新しい事業領域への挑戦・参画を経営課題に挙げており、タイ、バンコクパープルラインへの鉄道車輛供給、保守業務への参画などに続く事例となる。

 鉄道事業の保守運営に関する海外への運営手法等の輸出は他の産業へも影響をもたらすとみられており、今回のJR東日本、三井物産協業による鉄道運営事業は鉄道輸出戦略の中にあって、重要な足掛かりの一つになることが期待される。

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