今週の【日経平均】7月24日~28日『円高重しで節目の2万円割れ、週半ばに持ち直すも上値重く』

2017年7月30日 09:47

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記事提供元:フィスコ


*09:47JST 今週の【日経平均】7月24日~28日『円高重しで節目の2万円割れ、週半ばに持ち直すも上値重く』
【続落、円高重しで2万円割れ】24日(月)

■概況■19975.67、-124.08
24日(月)の日経平均は続落。21日の米国市場では、ゼネラル・エレクトリック(GE)の決算や原油安、国債利回り低下を受けてNYダウは31ドル安となった。円相場は米政権運営に対する懸念から強含み、本日の日経平均は126円安からスタートした。朝方に一時1ドル=110円台後半まで円高が進んだこともあり、日経平均は前場に19901.88円(前週末比197.87円安)まで下落する場面があった。引けにかけて日銀による上場投資信託(ETF)買い入れへの思惑から下げ渋ったが、節目の2万円を割り込んで本日の取引を終えた。

大引けの日経平均は前日比124.08円安の19975.67円となった。東証1部の売買高は15億6143万株、売買代金は1兆9163億円だった。業種別では、ゴム製品、その他製品、保険業が下落率上位だった。一方、上昇したのは繊維製品、小売業、不動産業の3業種のみだった。

◆注目銘柄◆
売買代金トップの任天堂<7974>や出光興産<5019>が2%超下落したほか、三菱UFJ<8306>、トヨタ自<7203>、みずほ<8411>、ソニー<6758>、三井住友<8316>などが軟調。花王<4452>は上期の業績観測が報じられたが3%近い下落となり、東製鉄<5423>も好決算ながら大きく売られる場面があった。また、千趣会<8165>、KIMOTO<7908>、U−NEXT<9418>などが東証1部下落率上位に顔を出した。

一方、ソフトバンクG<9984>がしっかり。傘下の米スプリントがCATV大手と提携交渉に入ったと報じられた。その他、安川電<6506>、東芝<6502>、東レ<3402>などが堅調。KLab<3656>は新作ゲーム事前登録者の順調な増加で5%超高。また、北の達人<2930>、エンプラス<6961>、協栄産<6973>などが東証1部上昇率上位に顔を出した。

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【小幅に3日続落、FOMCや決算控え買い続かず】25日(火)

■概況■19955.20、-20.47
25日(火)の日経平均は小幅に3日続落。朝方は米債利回り上昇に伴い円高が一服していたことから、本日の日経平均は3円高でスタートした。前場には一時20036.31円(前日比60.64円高)まで上昇したが、25日から開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果や企業決算を見極めたいとの思惑などから買いは続かず、前引けにかけてマイナスに転じ19941.61円(同34.06円安)まで下落する場面があった。後場はおおむね小幅安水準でのもみ合いとなり、こう着感の強い展開だった。東証1部売買代金は連日で2兆円を割り込んだ。

大引けの日経平均は前日比20.47円安の19955.20円となった。東証1部の売買高は14億9756万株、売買代金は1兆8865億円だった。業種別では、パルプ・紙が2%超下落したほか、その他製品、空運業が下落率上位だった。一方、石油・石炭製品や輸送用機器などが上昇した。

◆注目銘柄◆
売買代金トップの任天堂<7974>やKDDI<9433>、NTTドコモ<9437>などが軟調。NTTドコモは業績観測が報じられた。三菱UFJ<8306>やファーストリテ<9983>も小安い。決算の監査意見に関する報道が見られた東芝<6502>や、業績予想の修正を発表した昭電工<4004>は下げが目立った。また、新作ゲームの情報公開で材料出尽くし感が広がったenish<3667>が大きく売られ、イーブック<3658>やOBC<4733>などとともに東証1部下落率上位に顔を出した。

一方、ソフトバンクG<9984>、トヨタ自<7203>、JT<2914>、東エレク<8035>、ファナック<6954>などがしっかり。一部証券会社の目標株価引き上げが観測された安川電<6506>は4%超高。レナウン<3606>も引き続き活況となった。また、協栄産<6973>がストップ高まで買われたほか、日理化<4406>やソルクシーズ<4284>などが東証1部上昇率上位に顔を出した。

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【4日ぶり反発、米株高・円安好感もイベント控え上値重く】26日(水)

■概況■20050.16、94.96
26日(水)の日経平均は4日ぶり反発。25日の米国市場では、主要企業の決算や原油価格の上昇などが好感され、NYダウは100ドル高となった。S&P500指数やナスダック総合指数は最高値を更新した。また、米国の経済政策が前進するとの期待から米金利上昇とともに円安・ドル高が進み、本日の日経平均はこうした流れを受けて142円高からスタートした。寄り付き後は好業績株などに買いが入ったものの、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表などを控え上値の重い展開となった。後場に入ると61円高まで上げ幅を縮める場面があった。

大引けの日経平均は前日比94.96円高の20050.16円となった。東証1部の売買高は17億2777万株、売買代金は2兆1965億円だった。業種別では、非鉄金属、鉄鋼、鉱業が上昇率上位だった。一方、水産・農林業、パルプ・紙、化学が下落率上位だった。


◆注目銘柄◆
売買代金トップの任天堂<7974>やトヨタ自<7203>、三菱UFJ<8306>、三井住友<8316>などが堅調。ソフトバンクG<9984>は小高く、一部証券会社の評価引き上げが観測されたファナック<6954>は2%超高となった。前日に第1四半期決算を発表した三菱自<7211>が4%超上昇し、マツダ<7261>も業績期待から上げが目立った。半導体事業売却を巡り思惑買いが向かった東芝<6502>は6%超高。また、協栄産<6973>、日理化<4406>、MARUWA<5344>がストップ高まで買われ、東証1部上昇率上位に顔を出した。

一方、決算発表の信越化<4063>が朝高後下げに転じたほか、キーエンス<6861>、NTTドコモ<9437>、日本電産<6594>、安川電<6506>などがさえない。また、通期業績予想を下方修正したシマノ<7309>が商いを伴って急落し、KOA<6999>やenish<3667>などとともに東証1部下落率上位となった。

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【小幅続伸、業績期待が株価押し上げ】27日(木)

■概況■20079.64、+29.48
27日(木)の日経平均は小幅続伸。注目された米連邦公開市場委員会(FOMC)後の声明を受けて、米連邦準備理事会(FRB)のバランスシート縮小開始の時期に関して不透明感が広がったことから円高・ドル安が進み、本日の日経平均は23円安でスタートした。ただ、決算が好感された銘柄に加え、業績期待の高い銘柄などに決算を先取りする買いが入り、日経平均は前場にプラスへと切り返した。後場には一時20176.39円(前日比126.23円高)まで上昇する場面があったが、引けにかけて利益確定の動きも見られた。

大引けの日経平均は前日比29.48円高の20079.64円となった。東証1部の売買高は18億3716万株、売買代金は2兆5460億円だった。業種別では、その他製品が3%を超える上昇となったほか、精密機器、電気・ガス業が上昇率上位だった。一方、石油・石炭製品、銀行業、海運業が下落率上位だった。


◆注目銘柄◆
売買代金トップの任天堂<7974>が7%超の上昇となった。前日発表した第1四半期決算が市場予想を上回った。日本電産<6594>も同様で5%超高。アドバンテス<6857>は決算を受けて売りが先行したものの切り返し、HOYA<7741>は取引時間中に発表した決算と自社株買いが好感された。その他、トヨタ自<7203>、ソフトバンクG<9984>、ソニー<6758>、東エレク<8035>、アドバンテス<6857>などがしっかり。また、戸田工<4100>、日精線<5659>、沖電線<5815>などが東証1部上昇率上位に顔を出した。

一方、三菱UFJ<8306>、三井住友<8316>、ファーストリテ<9983>などがさえない。東芝<6502>は半導体事業売却の合意先送りで急反落。また、VOYAGE<3688>、レナウン<3606>、ユアテック<1934>などが東証1部下落率上位に顔を出した。

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【3日ぶり反落、ハイテク株中心に利益確定売り】28日(金)

■概況■19959.84、-119.80
28日(金)の日経平均は3日ぶり反落。前日の米ハイテク株安や為替の円高推移が投資家心理の重しとなり、本日の日経平均は31円安からスタートした。寄り付き後は半導体関連を中心にここまで上昇の目立った銘柄に利益確定の動きが広がる一方、決算発表のピークや今晩の米4-6月期国内総生産(GDP)発表などを控え積極的な買いは限定的となり、日経平均は節目の2万円を割り込んだ。後場に入ると一段安になり、一時19926.60円(前日比153.04円安)まで下落する場面があった。

大引けの日経平均は前日比119.80円安の19959.84円となった。東証1部の売買高は20億2809万株、売買代金は2兆7735億円だった。業種別では、証券、その他製品、空運業が下落率上位だった。一方、電気・ガス業、精密機器、食料品が上昇率上位だった。


◆注目銘柄◆
売買代金トップの任天堂<7974>やソフトバンクG<9984>が2%超下落したほか、トヨタ自<7203>、花王<4452>、三菱UFJ<8306>、ソニー<6758>などがさえない。前日に第1四半期決算を発表した東エレク<8035>が7%安と急反落し、指数を下押しした。日産自<7201>、アルプス電<6770>、富士通<6702>なども決算を受けて下げが目立った。また、複数の利害関係者が法的整理を求めていると報じられた東芝<6502>が大幅続落し、新光電工<6967>や富士紡HD<3104>などとともに東証1部下落率上位に顔を出した。

一方、ファナック<6954>が小幅に上昇したほか、大塚HD<4578>、楽天<4755>、JT<2914>などがしっかり。エプソン<6724>、デンソー<6902>、オムロン<6645>などは決算が好感されて急伸した。また、アルプス電との経営統合を発表したアルパイン<6816>や、フタバ産<7241>、ジャフコ<8595>などが東証1部上昇率上位に顔を出した。

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