17年上半期輸入車登録台数、MINIが2年連続トップ 人気の魅力はどこに?

2017年7月11日 07:18

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MINI初のプラグイン・ハイブリッド「MINI Cooper S E Countryman ALL4」(写真: ビー・エム・ダブリューの発表資料より)

MINI初のプラグイン・ハイブリッド「MINI Cooper S E Countryman ALL4」(写真: ビー・エム・ダブリューの発表資料より)[写真拡大]

 日本自動車輸入組合(JAIA)が2017年上半期(1~6月)の外国メーカー車モデル別新車登録台数ランキングを発表した。それによると、1位は「MINI」、1万2468台で2年連続トップであった。2位は1万1353台で、フォルクスワーゲンの「ゴルフ」。3位は8020台で、メルセデスベンツ「Cクラス」だった。なぜ、「MINI」はそんなに魅力があるのだろう?

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■MINIの歴史が物語るもの

 現在は「MINI」の商標登録を2001年に取得して、ドイツのメーカーBMWが開発も販売も手掛けている。しかし古くからのオーナーは、BMWのショールームにMINIが飾られているのを見るのは“少々違和感を感じる”という。その発祥は1952年イギリスで、メーカーは「ブリティッシュ・モーター・コーポレーション」で通称はBMC。2001年より前のMINIについては、愛着を持ってBMCで語られる。

 モデル名もオースチン・ミニ、ミニ・クーパー、クラブマン・エステートなどと変遷し、名車名鑑にも名を連ねるものもある。BMWの傘下に入るまで世界中で約530万も売れた大ヒット車種。ビートルズのメンバーやエリザベス女王などにも愛された車。ミニ・クーパーは自動車レース(モンテカルロラリー)でも複数回の総合優勝。などなど、エピソードも多数持つ車であるわけだが、説明しなくてもその歴史を物語るのはやはりその外観なのかもしれない。

■MINIのレトロなデザインは女性にも人気!

 創成期のMINIのデザインは2ドアで、オーバーハング(タイヤの衷心より外側の長さ)も少なく、車高が低いことはもちろん、最低地上高(ロードクリアランス)が実用車としては最低限レベルであった。大人4人を定員とした車の中では、最小の車でもあった。しかし、実用的でもあり、そのコンパクトなデザインが愛らしく、世界中の人々に受け入れられたのだ。その原型は、BMWの傘下となった今でもとどめられている。

 BMCのMINIは故障も多く、車の知識のない一般のユーザーでは維持するのは大変だが、現代のMINIは他の車と同様に進化を遂げている。クーペはもちろん、実用的な5ドアハッチバック、人気の高いSUV、ロードスターなどさまざまなシーンに対応したモデルを取り揃えてきており、長年守られてきたそのレトロな雰囲気を感じつつ、女性をはじめ多くの人がドライブを楽しめるクルマに仕上がっている。

 大衆車として繁栄してきたMINIだが、歴史を感じさせるデザインにプラスした用途の幅の拡大が、現代でも人気を博す理由であるかもしれない。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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