今日の為替市場ポイント:米雇用統計発表前でリスク選好の円売り抑制も

2017年7月7日 08:30

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記事提供元:フィスコ


*08:30JST 今日の為替市場ポイント:米雇用統計発表前でリスク選好の円売り抑制も
6日のドル・円相場は、東京市場では112円89銭から113円38銭まで上昇。欧米市場でドル・円は113円47銭まで買われた後に113円03銭まで下落し、113円21銭で取引を終えた。

本日7日のドル・円は113円前後で推移か。6月の米雇用統計発表を待つ状況だが、米国株安を意識してリスク選好のドル買い・円売りはやや抑制される見込み。長期金利の上昇を受けて日本銀行の対応にも注目したい。

欧州中央銀行(ECB)が6日公表した6月7-8日開催の理事会議事要旨によると、必要に応じて資産買い入れを拡大するとの従来の文言を削除することを協議していたことが判明した。6日の欧米市場ではECBの金融緩和策が早い時期に解除されるとの思惑が広がり、ユーロ買いが活発となった。

ただし、理事会メンバーは緩和バイアスの削除によって市場が混乱することを強く警戒しており、行動を急がない公算が大きいことも議事要旨に示されていた。緩和バイアスについては「インフレ見通しへの確信が一段と高まれば、このバイアスを維持するか見直す可能性がある」と指摘している。

市場関係者の間では、ユーロ圏のインフレ鈍化の懸念は後退しており、ECBが失業率の低下や成長率の加速を考慮すれば、2018年前半にも緩和策の縮小に着手する可能性は高いとの見方が広がっている。資産買い入れの段階的な縮小(テーパリング)についてECBは7月20日の次回理事会で協議し、9月7日の理事会でテーパリングの計画を表明するとの声も聞かれている。《HT》

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