御嶽山噴火で遺族が国と県を提訴

2017年1月19日 17:22

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記事提供元:スラド

masakun 曰く、 2014年9月27日に起きた御嶽山の水蒸気噴火災害(過去のストーリー)をめぐり、死亡した登山者5人の遺族が国と長野県を相手取り総額1億5000万円の支払いを求める訴訟を準備中だという(NHK信毎Web朝日新聞)。

 朝日新聞の記事によると、噴火する半月ほど前の9月10〜11日に火山性地震が50回を超えていた(御嶽山の火山活動解説資料(平成26年9月)の14頁参照)。そのため「気象庁は基準に従い」噴火警戒レベルを「2(火口周辺規制)に引き上げる義務があった。2に引き上げられていれば、火口から半径1キロ以内が立ち入り規制され、死者が出ることはなかった」と主張。一方長野県については、山頂付近に設置していた故障中の地震計がちゃんと動いていれば「精度の高いデータを気象庁に提供でき、レベルが2に上げられていた可能性が高い」と主張。

 とはいえ日本火山学会の記事によると、御嶽山で火山性地震が増えたのに噴火警戒レベルが引き上げられなかったのは「2日ほどで回数が元に戻ったことと、前回の噴火の前に見られた山体が膨らむ現象が観測できなかったため」。そのため山頂の地震計が動いていたところで、気象庁の判断は変わらなかったように思えるのだが。「御嶽山の噴火災害を踏まえた活火山の観測体制の強化に関する報告」でも「現在の火山に関する知見、火山噴火予知の科学的水準では、水蒸気噴火の発生を予測することは困難である」としている。

 この裁判の行方ははたしてどうなることやら。

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