誤った俗説を半数以上が信じている、健康リテラシーに関する調査

2017年1月11日 12:03

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記事提供元:エコノミックニュース

「日本健康マスター検定」を主催する日本健康生活推進協会は、「健康リテラシー」に関するアンケート調査を実施した

「日本健康マスター検定」を主催する日本健康生活推進協会は、「健康リテラシー」に関するアンケート調査を実施した[写真拡大]

 医療・健康領域を扱うキュレーションメディアなど情報サイトが乱立し、健康知識に関する情報がネット上に溢れているなか、正しい健康知識を選択して活用する能力が問われている。そんななか「日本健康マスター検定」を主催する日本健康生活推進協会は、「健康リテラシー」に関するアンケート調査を実施した。同調査では一般生活者約10000人を対象に、健康知識に対する日頃の情報収集・選択態度を判定する質問と、具体的な健康常識の正誤問題を出題。健康リテラシーと健康常識正答率の相関を調査した。

 同調査結果からは、健康リテラシーの情報感度が高い人は健康常識正誤問題の正答率も高いことが示されたが、一方で、高熱や鼻血への対処、歯間ブラシについてなど日常生活に近い健康常識については、健康リテラシーと正答率の相関がみられなかった。また、「有酸素運動は20分続けないと意味がない」(正答率43.8%)など、かつて常識として扱われてきた俗説に関する設問では、正答率が半分以下となった。

 玉石混交の情報のなかから、正しいものを選び出すには、健康リテラシーの情報感度が高い人がしているように、さまざまな情報源に触れることがポイントだ。漢方デスクが女性に対して実施した調査によれば、身体に変化が起きたときの、「健康食品やサプリを摂取する」といった対応について、「インターネットなどの情報サイト」をきっかけとする人の割合が最も多く(39%)、情報サイトの影響力の大きさ及び、情報源の偏りがうかがえる。また、身体変化への対策に関して、実際に効果を実感している人が約半数程度であるにも関わらず、現在の対策を継続しようと考えている人は8割以上いることが判明した。

 情報サイトに掲載されている情報が必ずしも信頼性の高いものとは限らず、少なくとも専門職の監修があるものを参考にすることをこころがけたい。また、体質や環境が人それぞれであることから、効果のある健康知識も人によって異なることもある。このため、情報を鵜呑みにするのではなく、自身の実感を重視する姿勢が大切だ。(編集担当:久保田雄城)

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