デンソーと東芝、画像認識向け人工知能技術を共同開発―自動運転などに活用

2016年10月17日 12:23

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DNN-IPを利用した画像認識のイメージ(デンソーの発表資料より)

DNN-IPを利用した画像認識のイメージ(デンソーの発表資料より)[写真拡大]

 デンソーと東芝は17日、画像認識システム向けの人工知能技術(Deep Neural Network-Intellectual Property:DNN-IP)を共同開発することで基本合意したと発表した。高度運転支援や自動運転システムに利用する車載向け技術開発の加速を図る。

 デンソーは、今回の共同開発で車載向けDNN-IP化を画像センサーに応用し、高性能な高度運転支援、自動運転システムを実現するとしている。

 東芝は、共同開発したDNN-IPを専用ハードウェア化して車載用画像認識プロセッサー「Viscontiシリーズ」等に実装する。従来のシステムよりも認識処理や性能を向上させ、低消費電力での画像処理を実現するという。

 自動運転の実現には、多様な障害物や標示、車両が走行するためのフリースペース、危険が予想されるシーンの認識など、様々な状況の認識が必要となる。従来のパターン認識や機械学習による画像認識では、認識が必要な対象物を人為的に特徴づけ、あらかじめ学習させる必要があったが、DNNを用いた画像認識では、自ら対象物の特徴を抽出して学習することができるため、対象物の認識と検知精度の飛躍的な向上が見込まれている。

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