【編集長の視点】進和は反落も最高純益肉薄に連続増配オンを見直して押し目買い妙味を示唆

2015年10月14日 09:52

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 進和<7607>(東1)は、33円安の1700円と3営業日ぶりに反落して始まっている。前日13日大引け後に8月期決算を発表、前2015年8月期業績が、今年の4月期業績を上ぶれて着地し、今2016年8月期業績も続伸を予想、純利益が、9期ぶりに過去最高に肉薄するが、市場コンセンサスにやや未達となることから目先の利益を確定する売り物が先行している。きょう14日の日経平均株価が、前日の海外市場安を受けて232円安と続落してスタートしていることも響いている。ただ同社の配当は、前期配当を年間48円に再増配するとともに、今期配当も50円に連続増配を予定していることなどから、押し目では下げ過ぎ訂正買いが再燃する展開も期待されている。

■前期配当を48円に再増配し今期配当は年間50円に連続増配

 同社の前2015年8月期業績は、利益が、今年4月の上方修正値を1億8000万円~1億5100万円上ぶれ、前々期比25.3%増収、41.9%経常増益、50.6%純益増益と続伸した。主要ユーザーの自動車業界で、国内では新車販売台数の低迷が続いていたが、設備投資面では次世代自動車の研究開発投資や老朽化設備の更新投資、合理化・効率化投資が積極的に行われ、海外では、自動車販売が好調な北米を中心に設備投資が堅調に推移、この投資需要を取り込んだことが上ぶれ着地要因となった。

 続く今2016年8月期業績は、売り上げ490億円(前期比5.6%増)、経常利益35億5000万円(同6.9%増)、純利益22億円(同3.7%増)と予想、純利益は、2007年8月期の過去最高(22億600万円)にあと600万円に迫る。東南アジアなどの新興国の成長鈍化や排ガス不正問題など不安要素はあるものの、国内で自動車業界の堅調な設備投資が見込まれ、海外でも新工場建設や新ライン増設などの計画があることが要因となる。ただ純利益は、市場コンセンサスに1億円超届かない。

 配当は、前期配当を今年4月に増配した45円(前々期実績39円)からさらに3円上乗せして48円とするとともに、今期配当を50円に連続増配する。

■PER9倍台、配当利回り2.9%の割り負け訂正で高値奪回に再発進

 株価は、今年4月に前期業績の上方修正と前期配当の増配が続いたことで年初来高値2368円まで5割高し、前期第3四半期業績が大幅続伸して通期業績対比で高利益進捗率を示したものの、通期業績予想を据え置いたことで高値もみ合いとなり、配当権利落ちと全般相場急落がダブルに打撃となって1522円までほぼ往って来いとなった。足元では下げ過ぎとして同安値から200円幅のリバウンドとなっているが、PERは9倍台となお割り負けている。配当利回りも、2.94%と市場平均を上回っており、下値から高値奪回に再発進しよう。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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