富士通研ら、部屋全体をまるごとデジタル化するUI技術の実証実験

2015年7月27日 15:21

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開発技術の活用イメージ(富士通研究所の発表資料より)

開発技術の活用イメージ(富士通研究所の発表資料より)[写真拡大]

  • 全体構成と各要素技術(富士通研究所の発表資料より)

 富士通研究所、富士通デザイン、富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ(富士通SSL)は27日、富士通研究所が開発した部屋全体をデジタル化するUI(ユーザーインターフェース)技術と富士通SSLが開発した共創支援アプリケーションの実証実験を8月に開始すると発表した。

 この技術は、簡単なレイアウト情報をプレイスサービス基盤のサーバに設定するだけで、その場にある複数の表示機器を連携させ、大きな画面として利用できるというもの。連続した空間として利用できるだけでなく、持ち込んだスマート端末の画面を簡単に表示して操作することができる。

 また、カメラなどで構成された環境センサーとスマート端末内のセンサーの連携により、ユーザーの位置と持っているスマート端末のIDを同時に検出できるセンシング技術を開発した。これにより、個人とスマート端末を紐付けることができるため、特定のスマート端末の画像を共有・表示することなどが可能になる。

 さらにこの技術をベースに人の動きに連動する直感的なUI技術を開発した。この技術により、決められた簡単なジェスチャで、目の前の壁に自分の使用するスマート端末の画面を転送したり、アプリケーションを呼び出したりできる。

 このUI技術を実装した共創支援アプリケーションを用いれば、持ち込んだ資料を空間に大きく展開して共有し、ブレストなどでのアイデア創出の際に簡単に情報が整理できる。これらの技術やアプリケーションを「HAB-YU platform」で開催されるワークショップに導入し、発想支援の有効性を検証する実証実験を行う。期間は8月~2016年3月の予定。場所は東京都港区六本木アークヒルズサウスタワー3階の「HAB-YU platform」。

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