ダイハツ、タカタ問題で新たに29万台をリコール

2015年7月19日 20:26

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記事提供元:エコノミックニュース

 自動車用品メーカーのタカタ<7312>のエアバッグ欠陥問題で、ダイハツ工業<7262>は15日、新たに軽自動車四種、計29万2221台(2006年3月~11年8月生産)のリコールを国土交通省に届け出たとの発表を行った。今回のこのリコールにより、同問題でダイハツ工業が実施するリコールは累計57万9238台となった。また国内でのリコール対象は約976万台となった。

 今回、ダイハツ工業がリコールを発表した車種は「エッセ」「ミラ」「ハイゼット(トラックを除く)」「ハイゼットデッキバン」の軽自動車四種で、「エッセ」で16万1181台(06年3月~11年8月生産)、「ミラ」で4万2906台(06年3月~07年11月生産)、「ハイゼット」で8万6434台(06年3月~10年5月生産)、「ハイゼットデッキバン」で1700台(06年3月~07年11月生産)がリコールされる。国土交通省によればすべて運転席用エアバッグに欠陥があり、エアバッグ作動時にガス発生装置が破裂して金属片が飛び散り、ドライバーが負傷する恐れがあるという。こうした欠陥の予防的措置としてダイハツ工業はリコールを実施。発表時点では事故の報告はないとのこと。ダイハツ工業は古い車から無償で装置を交換する方針を示している。

 なお、ダイハツ工業がリコールを発表する以前に、ホンダ<7267>が9日に、リコール対象になっていない車種のエアバッグを回収し調査したところ、インフレ―ター内のガス発生剤の密度にばらつきが大きいものが確認されたため、07~11年生産の約163万台をリコールすると発表。これを受けてダイハツ工業も今回、同タイプのインフレーターを搭載した車種のリコールを実施した。インフレーター内の密度が低いと、エアバッグが作動した時に正常に展開しない恐れがあるという。この欠陥が発生したインフレーターは、タカタのメキシコ工場で生産されている。

 そして国土交通省は同日に、15年5月までにリコールの届け出があった約734万台のうち、6月末までに改修を終えたのは全体の46%の約336万台で、残りの54%の約398万台は未改修であるとの発表を行った。6月以降にリコールが届け出られた約242万台の改修率については、まだ集計されていない。(編集担当:滝川幸平)

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