富士通、聴覚障がい者向けコミュニケーションツール 発言内容をテキストに即時変換

2015年4月14日 13:13

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「LiveTalk」の利用イメージ(富士通の発表資料より)

「LiveTalk」の利用イメージ(富士通の発表資料より)[写真拡大]

  • 無線LAN通信による発話のリアルタイム表示(富士通の発表資料より)
  • 「LiveTalk」アプリの画面イメージ(富士通の発表資料より)

 富士通と富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ(富士通SSL)は14日、聴覚障がい者参加型コミュニケーションツール「FUJITSU Software LiveTalk(フジツウ ソフトウェア ライブトーク)」(LiveTalk)を5月中旬に企業や学校向けに販売開始すると発表した。

 同製品は、会議や授業など、複数人が情報を共有する場で、発話者の発言を音声認識し、即時にテキストに自動変換して複数のパソコン画面に表示することで、聴覚障がい者を含む参加者全員がリアルタイムに情報を共有できるソフトウェアだ。

 パソコンからのテキスト入力やスタンプツールなどの機能を装備し、これまで聴覚障がい者と健聴者が同じ環境でともに働いたり学んでいく上で必要であった、筆記通訳などの情報保障がなくても円滑に双方向コミュニケーションできる。

 ハンドマイクやヘッドセットマイクを通して発話を音声認識し、テキスト化した文字情報がリアルタイムにパソコン画面に表示されることで、文字によるコミュニケーションが可能となる。複数人が同時に発言した場合も、テキスト化を平行処理しながら同時に表示するため、話の流れを正確に把握することができる。テキスト化された発言内容に誤りがあれば、その発言をパソコンから修正することが可能である。

 また、キーボード入力のほかにも、直感的に意思を表示できるスタンプ入力や、使用頻度の高い文章を登録して発言する定型文入力機能により、誰もがスピーディーに発言することが可能である。販売価格は1セット(5ライセンス)が20万円(税抜)、追加1ライセンスが5万円(税抜)である。

 富士通と富士通SSLは、今後もこのソフトウェアの機能開発を重ねていくことで、会話ログの保存や議事録などの作成支援へと応用を広げていく予定である。

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