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欧米為替見通し:「閑散に売り無し?」
記事提供元:フィスコ
*16:07JST 欧米為替見通し:「閑散に売り無し?」
本日13日の欧米市場のドル・円は、東京市場の休場、ニューヨーク市場の一部休場による閑散取引の中、15日に発表予定の「米財務省半期為替報告書」での円安牽制への警戒感から弱含みに推移する展開が予想される。
フィッシャーFRB副議長は、先週、利上げまでの「相当な期間」は、2ヶ月から12ヶ月と述べたが、週末には、「世界経済の予想を上回る減速で、米国連邦準備理事会(FRB)の利上げペースが鈍化する可能性がある」と述べ、本日のドル売りに拍車をかけた。
ルー米財務長官は、先週、「強いドルは米国にとって良いこと」とドル高政策を再確認したものの、週末には「主要国は競争的な通貨切り下げを回避するというG-7声明の合意を順守する必要がある」と述べ、ユーロ売り、円売りに歯止めをかけた。
黒田日銀総裁は「ファンダメンタルズを反映した円安は日本経済にプラス。円安の影響について政府と温度差はない」と述べ、円売り要因となった。
ノボトニー・オーストリア中央銀行総裁は「通貨安は輸出にプラスで、現在目標を大きく下回っているインフレ率の押し上げにも効果的だ」と述べ、ダイセルブルーム・ユーログループ議長は「米国と欧州は景気回復の度合いが異なる。ファンダメンタルズの違いがある以上、ドル高・ユーロ安について議論する意味はない」と述べ、ユーロ売り要因となった。
ルー米財務長官は、日本に対しては、日本銀行によるデフレ脱却を目論む金融緩和政策に理解を示しているものの、慎重に財政健全化のペースを調整する必要があると述べ、成長に配慮した対応を求めている。ユーロ圏に対しても、成長率引き上げによる対応を強く求めている。《MY》
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