今日の為替市場ポイント:ECBの金融政策

2014年7月7日 08:03

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記事提供元:フィスコ


*08:03JST 今日の為替市場ポイント:ECBの金融政策

先週末4日のドル・円相場は、東京市場では102円22銭から101円97銭で推移。欧米市場では102円11銭まで反発し、102円06銭で取引を終えた。

本日7日のドル・円は、102円前後で推移か。日米の株高を期待したリスク選好的なドル買い・円売りは継続する見込み。

欧州中央銀行(ECB)は将来的に量的緩和策を導入する可能性はあるが、ドラギECB総裁は3日に行われた会見で、「資金供給の効果を見極める必要があるため、おそらく年末まで様子見を続けるだろう」と述べている。

市場関係者の間では、ユーロ圏のインフレ率が一段と低下しない限り、量的緩和策の導入実施は早くても12月、おそらく来年1月以降になるとの見方が多いようだ。ドラギ総裁は為替について、「政策目標ではないが、物価安定の見通しには為替は重要な要因である」と指摘した。ユーロ相場が上昇を続けた場合、通貨高によってユーロ圏のインフレ率はやや低下する可能性がある。

市場参加者の間では、ECBの金融政策は当面変更なしと想定されており、ユーロ圏のインフレと米長期金利の動向がユーロ相場の方向性を決定する要因になるとの見方が多いようだ。ユーロ圏のインフレ率が低下し、米長期金利が上昇した場合、量的緩和策の早期導入観測が浮上し、米国との金利差拡大の思惑でユーロは大きく下げる可能性がある。《KO》

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