日立システムズ、インドのIT企業をグループ会社化 インド事業を強化

2014年4月16日 18:05

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日立システムズによる株式取得を告知するマイクロ・クリニック・インディアのWebサイト

日立システムズによる株式取得を告知するマイクロ・クリニック・インディアのWebサイト[写真拡大]

 日立システムズは16日、インドのITサービス企業マイクロ・クリニック・インディア(Micro Clinic India)を3月にグループ会社化し、4月3日に日立システムズマイクロクリニック(Hitachi Systems Micro Clinic)に社名変更したと発表した。経済成長率の高いインドでITサービス事業基盤の確保と事業拡大を図る。

 同社によると、日立システムズマイクロクリニックは、インドの有力なITサービス企業の1社で、インド国内の主要都市に合計15か所の事業拠点と約150か所のサテライトオフィスを持ち、ITプラットフォームの提供や保守サービスを中心に幅広いITサービスを提供している。資本金は1,250万ルピー(約2,160億円)。日立システムズの2月26日の発表では、株式取得率は約76%。

 今後、日立システムズと製品・サービスや技術・ノウハウ、経営リソースを組み合わせ、新たにデータセンターサービスや24時間365日の高品質なマネージドサービス、クラウドサービスの提供、仮想化サービスの強化など、早期のシナジー創出に向けた事業展開を計画しているという。

 また、日立製品も商品ラインナップに加え、現地企業や日系企業をはじめとする外資系企業に対して、インド国内のIT機器調達からシステム設計・構築、運用、保守に至るまでのワンストップサービスを提供し、2015年度に約24億ルピー(約42億円)の売上を目指すという。

 今回のマイクロクリニックのグループ化について、日立システムズマイクロクリニックの岡見吉規取締役兼Chairmanは「日立システムズマイクロクリニックの600人を越える優秀な技術者、強靭な顧客基盤と、日立システムズのIT技術や、データセンターをはじめとするインフラなどを組み合わせ、世界の顧客にサービスを提供していく」とコメントしている。

 インドでは、海外企業が進出を加速するとともに、現地企業も事業の伸張に伴ってIT投資を拡大するなど、ITサービスの需要が急激に成長している。日立製作所は、インドをグローバル戦略上の重要地域と位置づけ、日立グループで推進する社会イノベーション事業の展開を加速しており、インドにおける連結売上高を2015年度までに2011年度比約3倍の3,000億円へと拡大することを目指している。

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