ルノー・日産連合と三菱自、商品・技術・生産能力のグローバルな共用を検討

2013年11月5日 18:13

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 ルノー・日産アライアンスと三菱自動車は5日、商品、技術、生産能力を3社で共用する新たなプロジェクトを共同で検討することに合意したと発表した。これにより、日産と三菱自の戦略的協力関係がルノー・日産アライアンスにまで拡大することになる。

 日産と三菱自は、両社の合弁会社である株式会社NMKVを発展・強化し、電気自動車バージョンを含む新たなグローバルエントリーカーの共同開発を検討している。同車両は日本国内市場で人気の高い軽自動車のプラットフォームをベースとする予定。なお、商品、販売市場、生産に関する詳細は別途発表する予定。

 また、ルノー・日産アライアンスと三菱自は、電気自動車および最新のプラットフォームに関連した技術と商品を共用していく意向。ルノー、日産、三菱自は、共に量販型ゼロエミッション車の発売においてパイオニアでもある。

 ルノーと三菱自は、まずルノーの車両をベースにした三菱ブランドの新型セダン2車種の発売を検討している。セダン第1弾は米国およびカナダのDセグメント市場に投入を予定するもので、生産場所は韓国・釜山のルノー・サムスン工場となる予定。セダン第2弾はグローバルのCセグメント市場に投入を予定するもので、生産工場は現在協議中。なお、両社は、それ以降のプロジェクトについても今後検討を行っていく方針。

 ルノー・日産アライアンスのカルロス・ゴーン会長兼CEOは、「日産と三菱自動車は、今までもいくつかの協業を行い、メリットを享受してきた。最も新しい協業は日本での軽自動車の合弁会社の成功。この協力関係の拡大に向け検討を行っていくことを喜ばしく思う。これは、日産と三菱自動車の間の生産的な協力関係をさらに活用し、ルノーに新たな機会をもたらすことになる」と述べている。

 また、三菱自の益子修社長は、「三菱自動車は、今までの日産自動車との共同プロジェクトの結果として、再び日産と、そして今回はルノーとも、さらなる協業を共に推進していけることを嬉しく思っている。この新たな機会は、三菱自動車と日産の現行の共同プロジェクトが有益な成果をもたらしていることの証と言える。私たちは、ルノー・日産アライアンスとの共同プロジェクトにより、さらなるメリットがもたらされることを願っている」と述べている。

 日産と三菱自は、両ブランドの軽自動車を共同開発するために、2011年6月に合弁会社の株式会社NMKVを設立。同社で手掛けた初めての商品である日産「デイズ」と三菱「eKワゴン」は今年日本で発売された。両車とも三菱自動車の水島製作所で生産されている。

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