【話題】機械セクターの業績にまだら模様

2013年10月31日 09:06

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<機械セクターの業績にまだら模様>

 3月期決算の主要企業の13年9月中間決算の発表が本格化している。中間決算だけでなく14年3月通期見通しを上方修正する企業も多く、円安メリット・デメリットや公共投資増加などによって、セクターごとの好不調も鮮明になりつつある。そうした中で機械セクターに関しては、個別企業ごとに業績の斑模様が目立っている。

 10月30日までに決算または業績修正を発表した主要銘柄で見ると、建設機械関連では10月28日にコマツ <6301> が通期見通しを下方修正し、日立建機 <6305> は通期見通しを据え置いたものの計画未達の可能性が高まっている。

 工作機械関連では、ツガミ <6101> が10月15日に通期見通しを下方修正し、ファナック <6954> は10月29日に発表した通期営業利益見通しを前期比2割減益とした。また水処理関連では栗田工業 <6370> が10月11日に、オルガノ <6368> が10月28日に、それぞれ通期見通しの大幅下方修正を発表している。

 一方で、建設用クレーン大手のタダノ <6395> は10月29日に通期見通しを大幅上方修正した。工作機械関連ではDMG森精機 <6141> が10月30日に通期見通しを上方修正している。

 軸受・自動車部品関連では、日本精工 <6471> が9月30日に14年3月期通期見通しを上方修正した。ジェイテクト <6473> はカルテル関連の罰金支払いで純利益は下振れだが、営業利益は大幅に上振れる見込みだ。また3月期決算ではないが、ミニショベルの竹内製作所 <6432> は10月7日に14年2月通期見通しを上方修正している。

 一言に機械セクターといっても、内燃機関関連、工作機械関連、産業機械関連、印刷機械関連、自動機械関連、建設機械関連、物流機器関連、環境装置関連、プラント関連、遊戯機器関連、機械部品関連、自動車部品関連、バルブ・ポンプ関連など、さまざまな業種・業態があるためセクターとしての特徴を捉えにくいが、自動車部品関連は円安メリットも寄与して概ね上振れ傾向が強いようだ。一方で建設機械関連や工作機械関連はまだら模様が目立っており、個別に決算内容を確認する必要があるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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