15日の香港市場概況:続伸、中国のGDP待ちで上値は重い

2013年10月15日 17:33

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記事提供元:フィスコ


*17:33JST 15日の香港市場概況:続伸、中国のGDP待ちで上値は重い

重陽節の連休明けとなる15日の香港市場では、主要指数のハンセン指数が続伸となり、前営業日比118.20ポイント高(+0.51%)の23336.52で取引を終えた。H株指数(本土企業株で構成)は同90.42ポイント高(+0.85%)の10671.17、レッドチップ指数(中資企業株で構成)は同24.23ポイント高(+0.53%)の4576.83だった。

ハンセン指数は終日堅調に推移。米財政協議の進展期待から前日の米国市場が上昇した流れを引き継いだ。ただ、今週は18日に中国の7-9月期国内総生産(GDP)の発表を控えており、その内容を見極めたいとの思惑から上値も限定的だった。なお、香港の連休中に発表された中国の9月経済指標は、輸出が予想外のマイナス成長となり、インフレ率が市場予想を上振れた一方、人民元建て銀行新規融資は市場予想を上回るなど、強弱まちまちの内容だった。

ハンセン指数の構成銘柄では、HSBC(00005/HK)が0.77%高となり、指数の上昇を主導した。同社はこのほど、「上海自由貿易試験区」における支店開設認可を取得したと発表している。また、中国聯通(00762/HK)が3.19%値を上げた。中国当局からLTE周波数帯が割り当てられたと伝わっている。

半面、恒基兆業地産(00012/HK)や信和置業(00083/HK)など、香港系不動産セクターが総じて軟調だった。UBS証券は最新リポートで、香港の住宅価格は2014年に前年比で15-20%下落すると予測。複数銘柄の投資判断を引き下げている。

ハンセン銘柄以外では、鉄道関連が大幅高。中国の李克強首相が先週末、訪問先のタイで中国企業による高速鉄道建設の受注をアピールしたとの報道が材料視された。また、鉄道向け電力制御システムの製造を手掛ける株洲南車時代電気(03898/HK)が好決算を発表したことも支援材料。同社は2.92%高でこの日の取引を終えた。《KO》

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