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新興市場見通し:重要イベントの結果で投資マインドが左右させられる展開に(訂正)
*17:52JST 新興市場見通し:重要イベントの結果で投資マインドが左右させられる展開に(訂正)
下記のとおり修正します。
(誤)今週は、9日に一建設<3268>、10日にビットアイル<3811>、12日に3DM<7777>
(正)今週は、9日に一建設<3268>、12日に3DM<7777>
先週(9/2-6)の新興市場は、日経平均の想定以上に底堅い動きを背景に、個人投資家の投資意欲が改善、全般的にリバウンドを試す展開となった。週末に重要なイベントを控え、シリア情勢に対する警戒感も燻る中であったが、不動産関連やバイオ関連、ゲーム関連などが循環的に物色される状況に。ジャスダック市場、マザーズ市場ともに、売買代金も回復傾向となった。ただ、週末はさすがに手仕舞い売りの動きが優勢となり、週内の取引を終えている。なお、週間の騰落率は、日経平均が+3.5%であったのに対して、マザーズ指数は+3.9%、日経ジャスダック平均は+1.7%だった。
個別では、新興市場の売買代金ランキングで上位1位、2位となったガンホー<3765>、コロプラ<3668>が買い優勢。ガンホーはニンテンドー3DS用ソフト「パズドラZ」、パネルRPG「ディバインゲート」などの新タイトルに期待が集まる。コロプラは「クイズRPG魔法使いと黒猫のウィズ」のダウンロード数拡大が材料視される。ペプチドリーム<4587>、リプロセル<4978>、ナノキャリア<4571>、テラ<2191>などバイオ関連にも自律反発狙いの動きが目立った。オリンピックの東京招致期待で、いちごグループ<2337>やレーサム<8890>などの不動産関連も高い。直近IPOのN・フィールド<6077>も週末にかけて急伸、投資ファンドの大量保有が相次ぎ伝わり、評価の高まる展開に。協立情報通信<3670>、ネプロジャパン<9421>はドコモ<9437>のiPhone販売見通しが期待材料とされる。
今週(9/9-13)の新興市場は、2020年の夏季五輪開催地決定、米国の8月雇用統計、国内の4-6月期GDP改定値など、重要イベントの結果に大きく影響を受ける展開となりそうだ。とりわけ、五輪の東京招致の有無は個人投資家の投資マインドも大きく左右すると見られ、仮に招致失敗ならば、全般的に処分売りの動きが強まる可能性も高いだろう。ちなみに、招致成功でも、投資マインドの一段の改善にはつながるが、関連するインフラ投資関連銘柄が少ないため、1部市場との比較では、パフォーマンスは低位にとどまる公算もあろう。一方、米雇用統計は下振れで量的緩和策の早期縮小懸念はやや後退、短期的に円高が進行して輸出関連の上値を抑える状況ならば、内需中心の新興市場に短期資金がシフトする流れは期待できよう。なお、マザーズ指数は今回も200日線がサポートラインとして意識される格好になっており、反落局面となった場合は再度、同線の水準ではリバウンド狙いも活発化する余地。
個別では、五輪の東京招致が成功した場合、不動産や建設株などに対する値幅取りの動きが改めて強まるとみられる。訪日外国人の増加などをテーマとした物色も広がる余地。ちなみに、不動産株に関しては、GDP改定値を受けた消費税増税実施の可能性とともに、追加金融緩和策に対する期待も高まる公算があろう。ほかでは、新商品発表の可能性からアップル関連、経済指標の好転を期待しての中国関連などにも関心を向けたい。N・フィールドの人気化が直近IPO銘柄などに広がる余地も。
今週は、9日に一建設<3268>、12日に3DM<7777>、13日にエニグモ<3665>などの決算発表が予定されている。また、エイチーム<3662>の決算次第では、新興市場のゲーム関連にも影響を与える可能性があろう。《FA》
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