30日の香港市場概況:小幅続伸、強弱材料の対立や中国指標待ちで様子見ムード

2013年8月30日 17:44

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記事提供元:フィスコ


*17:44JST 30日の香港市場概況:小幅続伸、強弱材料の対立や中国指標待ちで様子見ムード

30日の香港市場では主要指数のハンセン指数が小幅続伸となり、前日比26.59ポイント高(+0.12%)の21731.37で取引を終えた。一方、H株指数(本土企業株で構成)は同25.51ポイント安(-0.26%)の9825.21、レッドチップ指数(中資企業株で構成)は同33.60ポイント高(+0.80%)の4247.26だった。

ハンセン指数は前日終値近辺でのもみ合いが目立った。強弱材料が対立する中、こう着感を強める展開に。引き続きシリア情勢や米量的緩和の9月縮小観測が警戒された一方、米国内総生産(GDP)の上方修正を受けた前日の米株高が支えとなった。また、この日の中国本土株が総じて堅調だったこともプラス材料。週末9月1日に中国の景況感指数の発表を控えていることから、様子見気分も強かった。

ハンセン指数の構成銘柄では、招商局国際(00144/HK)が2.95%続伸。下期の業績改善期待や外資系証券による投資判断の引き上げが追い風となった。同じく港湾関連事業を手掛ける中遠太平洋(01199/HK)は1.60%上昇した。このほか、決算の上振れを受けて中国平安保険(02318/HK)が0.93%値を上げた。

一方、本土系銀行株は総じて軟調。中国工商銀行(01398/HK)が小幅高となったのを除き、中国建設銀行(00939/HK)や中国銀行(03988/HK)などが下落した。4大国有銀行の6月中間決算が出揃い、いずれも市場予想を上回る純利益を確保したが、金利市場化の進展による純利ざやの縮小や不良債権の増大が警戒された。

その他銘柄では、天津を拠点とする銘柄群が高い。先ごろ上海市での設立が認められた「自由貿易試験区」について、天津市も設立申請を提出したとの報道が材料視された。コングロマリットの天津発展(00882/HK)が7.46%高、港湾運営の天津港発展(03382/HK)が2.63%高で引けた。《KO》

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