日産、インドネシアの生産能力を2014年までに25万台へ ダットサンブランドも復活

2012年3月20日 22:38

印刷

 日産自動車は20日、インドネシアにおける生産拠点強化と販売力向上のための新たな方策を発表した。生産能力を2014年までに25万台へ引き上げるとともに、従業員数を3,300人に増強する。販売店舗は2015年までに150店に増やす計画となる。商品ラインアップの強化を含めた総投資額は330億円となる見込み。

 日産のカルロス・ゴーン社長は19日、インドネシアのスシロ・バンバン・ユドヨノ大統領と会い、日産がインドネシアのモータリゼーションに貢献していくことをコミットするとの強い意志を改めて表明した。ゴーン社長は、「日産は、インドネシアに新たな雇用を創出し、新しいクルマを投入する。我々は生産能力を更に拡大し、インドネシアのお客さまに新しい商品ラインアップをお届けする」と述べた。

 なお、本日発表した新計画により、ジャカルタから80kmの場所に位置する日産のチカンペック工場は、同社のアセアン地域における最大の生産拠点のひとつとなる。

 インドネシアの2011年の自動車全体需要は89万台となり、同国はアセアン地域最大の自動車市場となった。日産の同国での販売は、2011年度販売目標6万台達成に向けて順調に推移している。インドネシアでは、同国が現在策定しているグリーンカープログラムの導入によって、全体需要が2017年までに2010年に対して二倍近く増加すると見込まれている。日産は同プログラムを力強くサポートし、同プログラムが迅速に認可されることを期待しているという。

 また、同日インドネシアで行われた記者会見で、日産はダットサンブランドを復活させることを発表した。ダットサンブランドは、ニッサン、インフィニティに続く日産の第三のグローバルブランドとなる。「ダットサンは、高い成長を続ける市場で、将来の成功を夢見るお客さまに、クルマのある豊かな生活を提供する。ダットサンは、80年にわたる日本のクルマづくりに対する技術とこだわりを象徴しており、日産のDNAを体現する重要なブランド」と日産はコメントしている。なお、ダットサンブランドのモデルは、2014年からインド、インドネシアおよびロシアを皮切りに販売を開始する予定。

関連記事