富士重、軽自動車の生産を終了 54年間で約796万台を生産

2012年2月29日 16:42

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サンバー生産終了式典(写真:富士重工業)

サンバー生産終了式典(写真:富士重工業)[写真拡大]

  • スバル360の生産ライン(写真:富士重工業)

 富士重工業は29日、本日、軽商用車サンバーの生産を終え、全ての軽自動車の生産を終了すると発表した。軽自動車を生産してきた群馬製作所本工場(群馬県太田市)は3月以降、登録車生産工場へとリニューアルし、トヨタ自動車との共同開発車であるSUBARU BRZ/TOYOTA 86の生産を開始する。また、2012年度中にインプレッサの生産を開始する予定。

 スバル車の生産は1958年、日本の国民車と絶賛された軽自動車「スバル360」から始まり、軽自動車生産はスバルブランドの原点となっている。その後サンバー、レックス、プレオ、ステラなど、54年間で延べ9車種、約796万8千台を生産。スバルの軽自動車は乗用車、商用車共に4輪独立サスペンション、4気筒エンジン、CVT(無段変速機)の採用や4WDの展開など、登録車並みの機構や商品性を特長とし、好評を博した。

 本日の生産終了に先立ち、2月28日に、富士重の社員、役員、OB等の出席のもと、サンバーの生産終了式典を実施した。式典で富士重の吉永社長は、「多くのお客様から惜しまれながら生産終了を迎える製品を持てたことは、メーカーとして大変幸せなこと。あらためて、お客様をはじめとする、関係者の皆様に感謝を申し上げる」と述べた。

 富士重は2008年4月のトヨタ自動車とダイハツ工業との協力関係発展への合意を機に、水平対向エンジン等のコア技術を活かす登録車の開発や生産に経営資源を集中することを決断し、以降、軽自動車の開発と生産を順次終了してきた。なお、軽自動車は引き続きダイハツ工業からOEM供給を受け、スバル販売店において販売していく。

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