双日、インド・チェンナイ市近郊にインド初の総合的な日系工業団地を設立 

2011年11月28日 16:57

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SMIP周辺図(画像:双日)

SMIP周辺図(画像:双日)[写真拡大]

  • 双日の海外工業団地展開(画像:双日)

 双日は28日、インド最大の自動車用ワイヤーハーネス等の部品メーカーであるマザーソン・グループと共同で、インド・タミルナド州チェンナイ市近郊に双日マザーソン工業団地(Sojitz Motherson Industrial Park, 以下「SMIP」)を設立すると発表した。同工業団地はインドで初の総合的な日系工業団地となる。

 SMIPは、チェンナイ市南西約45kmのカンチープラム地区に設立し、総開発面積は115ヘクタール(東京ディズニーランドの2倍強)になる。新会社の出資比率は双日が34%、マザーソン・グループが66%で、総事業費は約50億円。工業団地の第一期造成工事は2012年冬に着工予定、2013年夏より入居企業の工場の建設が可能となり、2014年夏にインフラが完成する予定。

 インドにおける工業団地では、通常工業用地として原野の状態で進出企業に販売されているため、敷地内造成及び上下水等のインフラ設備まで全て進出企業で個別に負担及び管理しなければならないが、SMIPは工業団地内に日本人スタッフの常駐する管理事務所、集中排水処理設備、倉庫・物流施設、レンタル工場等のサービス施設を計画しており、特に日系進出企業のニーズにきめ細かく対応する。

 「南アジアのデトロイト」と呼ばれるチェンナイ近郊には、日本を含む世界の大手自動車メーカーが生産拠点を構えているという立地的な利便性から、特に自動車関連部品製造分野において進出メリットは大きいと同社は考えている。その他にも、近隣には世界の大手通信機器メーカーの工場も多く、この分野での部品製造業の進出も期待されるという。

 双日が開発する海外工業団地は、SMIPが4ヵ所目で、アセアンで唯一のG20参加国のインドネシアGIIC工業団地、VISTAの筆頭株と言われ急速な発展を続けるベトナム・ロテコ工業団地、および、ベトナム・ロンドウック工業団地、そして、アジアの大国インドでのSMIPへと続いている。

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