サッポロHD、ベトナムのビール工場が竣工 日本のビールメーカーで初

2011年11月24日 20:55

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サッポロベトナム・ロンアン工場(写真提供:サッポロホールディングス)

サッポロベトナム・ロンアン工場(写真提供:サッポロホールディングス)[写真拡大]

 サッポロホールディングス(HD)は24日、サッポロベトナム・ロンアン工場が、本日竣工すると発表した。建設費は約52億円。同工場は、グループ傘下で国際酒類事業を統括する事業会社であるサッポロインターナショナルの関係会社であるサッポロ・ベトナム・リミテッド(本社:ホーチミンシティ)が、2010年7月から建設を進めていた。

 日本のビールメーカーとして、ベトナムでのビール工場建設は初めてとなり、サッポログループにとっても初めての海外での建設となる。年間製造能力は4万KL。今後、同工場では、国際戦略商品である「サッポロ プレミアム(Sapporo Premium)」の製造を開始し、ホーチミン市内を中心としたマーケティング展開に着手する。

 サッポログループは、2016年をゴールとした「新経営構想」のローリングプラン「グループ経営計画2011-2012」において、今年から2年間を成長軌道確立の期間に位置付けている。国際事業では高価格帯の「サッポロ プレミアム」ブランドを軸としたプレミアム戦略で、北米、アジア、オセアニアを中心とした環太平洋エリアでの事業拡大に取り組んでいく。今回の工場竣工により、日本、カナダ、ベトナムに自社工場を確保することで強固なマーケティング拠点を構築、グループが強みを持つ北米・アジアにおいて強力に事業拡大を図っていく方針。

 東南アジアの戦略では、ベトナムを「サッポロ プレミアム」販売拡大のための橋頭堡と位置付け、地の利を最大限に活かしながらアジア周辺諸国へも進出していく計画。それに伴い、ロンアン工場では、順次生産能力の増強を図り、2019年に15万KLの生産能力を実現させることを目指す。

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