【注目の決算発表】日本電産は2Q業績の上ぶれ着地でタイ洪水被害を押し返し急反発

2011年10月26日 18:05

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  日本電産 <6594> は26日、440円高の6540円と急反発した。25日大引け後に発表した今3月期第2四半期(2Q)累計決算が、今年7月の上方修正値を上ぶれて着地し、3月通期業績も上方修正値を据え置いたことから、タイの洪水被害は織り込み済みとして割安株買いが再燃しており、前日の米国市場で同社ADR(預託証券)が、東京市場の終値よりは下落したが、大阪市場の終値に対して13円高(円換算値)にとどまったこともフォローの材料となった。

  2Q累計業績は、利益が、7月増額値を7~2億円上ぶれ前年同期比7%増収、23%営業減益、20%継続事業税引前純益減益、16%純益減益と減益転換率を縮めた。平均為替レートが、1ドル=79.82円と前年同期より約10%の円高となり、売り上げで約206億円、営業利益で約44億円の減収・減益要因となり、HDD用モータの平均販売価格も低下したが、一般モータが大幅増収となり、精密小型モータ、電子・光学部品などの収益性が改善したことなどでカバーし上ぶれ着地となった。

  3月通期業績は7月の増額値に変更はなく、純利益は、550億円(前期比5%増)と連続の過去最高更新を見込んでいる。

  なおタイの10工場のうち7工場が操業を停止しているが、被害額は現在、調査中で、業績に影響を与える場合は公表するとしている。

  株価は、7月の2Q業績増額も円高・世界同時株安の波及で5990円まで下落、自己株式取得で6460円まで底上げしたが、タイの洪水による工場操業停止で年初来安値5660円まで再調整した。PER15倍台の割安修正で一段の戻りを試そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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