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【新聞&雑誌から投資ヒント】どうなる!?考えられる東京電力の業績への影響

大地震、津波により事故を起こした東京電力<9501>の福島第一原子力発電所。2100円台から292円の上場来安値へ大暴落した東京電力の株価。既に、被災地では、復旧へ向けて力強い槌音が聞こえ始めている。[写真拡大]
■営業赤字3000~6000億円、最終赤字数兆円も
大地震、津波により事故を起こした東京電力 <9501> の福島第一原子力発電所。2100円台から292円の上場来安値へ大暴落した東京電力の株価。既に、被災地では、復旧へ向けて力強い槌音が聞こえ始めている。
しかし、福島原子力発電所においては、まったく収束の目処が立っていない。膨大と予想される保障を抱え込んだ企業としての東京電力はどうなるのか。業績は? 株式は? 社債は? など投資家の不安は強い。とくに、500円前後まで戻して、小康状態となっている株価は今後どう動くのか。3月期決算発表が近づくとともに関心はいっそう高まる。そんな中、週刊東洋経済4月23日号が、『迷走する巨大企業の正体・東京電力』と題した特集を組んでいる。
企画は約30ページにおよぶ一大特集。その中で、株価にとって直ちに影響の出てくる、「業績」について、「今後考えられる影響」として次のように取り上げている。利益面への影響を、「営業利益」、「経常利益」、「最終損益」とそれぞれに分けている。
まず、「営業利益」は、発電能力不足で減収となる。原発に代わる燃料費や原油価格上昇分などで6000~9000億円のコスト増となり、その結果、営業赤字が3000~6000億円となる。
次に、「経常利益は」2兆円の銀行借り入れによる金利負担増などで、経常赤字は4000~7000億円へ。
さらに、「最終損益」は災害復旧特損、廃炉費用など、損害賠償がなくても5000億円~1兆円の特別損失が発生する。さらに、損額賠償額は数兆円ともいわれることから最終赤字は数兆円単位の可能性があると、みている。
■上場企業としてふさわしいかどうかの論点も浮上か
もしも、同誌が予想するような数兆円単位の赤字となれば、数多い上場企業の中では前代未聞のこと。当然、債務超過も避けられないだろうから、損益面、資産面において、果たして、上場企業としてふさわしいのだろうかという視点も浮上するだろう。
一方で、電力供給という役目も課せられている悩ましい問題がある。同誌が文中で言っているような、「生かさず殺さず。賠償のために残す」ことも考えられる。そうなった時の株価はどうなるのか。決算発表が注目されるところだが、昨年は4月30日の発表。今年は当初の4月28日が中止され、正式な発表はまだ決まっていない。決算発表まで、もやもやした状況が続きそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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