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ビジネスモデルの寿命~粗利益率の低下を克服するには~

菅 正至

執筆者:菅 正至
すが事務所 代表

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■粗利益率は下降していく
 仕事柄、いろんな経営者とお会いして会社資料を拝見させていただくことがあるが、「粗利益率が近年落ちてきて苦しくなっています。」というコメントを頂くことがある。しかし、考えてみれば粗利益率が上がってゆくビジネスモデルなどこの世に存在しない。投資を上回るリターンが得られるビジネスモデルなら、いろんなところから参入もあるであろうであろうし、資本主義的な競争社会では、「すべての業種において粗利益は下降してゆく」というのが法則である。面白いことにこんな単純な話も誰も教えてくれないし、やさしく解説した本もない。

■粗利益率が落ちると
 さて、粗利益が落ちるとどのようなことになるのかであるが、はじめ30%の粗利益が20%になったとする。そうすると企業は利益を確保するために経費の削減に走る。当然正しい経営判断である。しかしながら、経費削減には限界がある。会社の経費のすべてを変動費として扱えるわけではなく、経費の一定の削減を行ったときに、これ以上の経費削減をすると会社が運営できないというところまでくる。そして、仮に粗利益が15%になったところで会社の経営に行き詰まるという構造である。

 こうした状況になると資金調達力のない会社はバタバタと倒れてゆくことになる。では、こうしたことの起こる臨界点とはどこなのであろうか? 非常に荒い説明になるが、会社の営業利益を総資本で除した数字を金融機関の金利と比較してもらいたい。すべてのコスト削減を行った後に、この数字が経常的に金融機関の金利より少なければ、もうこのビジネスモデルは寿命が来ているといわざるを得ない。

■「粗利率逓減の法則」に打ち勝つ方法
 では、こうした「粗利率逓減の法則」に打ち勝って継続的に企業運営をするにはどうしたらよいのであろうか? それは、新たなビジネスモデルを会社が存続するうちに確立することである。世の中のいろんな経営者がこの新たなビジネスモデルを虎視眈々と狙っている。したがって、新たなビジネスモデルというのは口でいうほど簡単なことではない。しかしながら、残念なのはこうした新たなビジネスモデルの構築努力を行わず、既存のビジネスモデルの中で経費削減ばかりを考えている経営者も少なくない。

 新たなビジネスモデルを構築できても、やがて粗利率逓減の法則から逃れることは出来ない。しかし常に新規分野への関心は捨ててはならないと思う。新たなビジネスモデルを作り上げるには多大なエネルギーを必要とする。すぐれた経営者のリーダーシップだけでは難しい。やはり、会社組織がエネルギッシュに動かなければならないからだ。この面で組織活性化の必要を感じているこの頃である。

著者プロフィール

菅 正至(すが・まさし) すが事務所 代表

主に国内の中堅企業に対して、人事労務関係のコンサルティングを行っています。特にリストラ関係、人事制度設計、組織変革マネジメントに強みを持ち、多くの企業でプロジェクトを成功に導いています。個人事務所なので日本一敷居の低い経営コンサルタントを目指しております。
人事関係の経営課題がありましたら、お気軽にコンタクトしてください。現在のクライアントとは顧問契約ベースで長期でお付き合いしております。
URL: http://www.suga-office.com
メール: sugamm@jcom.home.ne.jp

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