エムアップ Research Memo(1):2026年3月期は大幅増配を実施。電子チケット等の伸びにより増収増益を継続

2026年7月27日 13:01

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記事提供元:フィスコ

*13:01JST エムアップ Research Memo(1):2026年3月期は大幅増配を実施。電子チケット等の伸びにより増収増益を継続
■要約

1. 会社概要
エムアップホールディングス<3661>は、アーティストを中心として、タレントや声優、アニメまで、幅広いジャンルにおけるファンクラブサイトの事業を軸としながら、キャラクター、スタンプ、音楽、電子書籍といった多岐にわたるデジタルコンテンツの配信から、eコマース、電子チケットに至るまで、複合的な事業展開をしている。音楽アーティストを中心とするファンクラブサイトの運営は900以上、ファンクラブサイトの課金会員数は470万人を超え、それぞれ国内最大規模を誇る。代表取締役の美藤宏一郎(みとうこういちろう)氏が音楽業界(レコード会社)出身者であることから、アーティストやタレント、スポーツ選手、キャラクターなど強力IP(Intellectual Property)の獲得に強みがあり、多岐にわたるカテゴリーやジャンルで数多くの公式サイトを展開する。2020年以降、コロナ禍の影響を一部受けたものの、ライブ・コンサート市場が再び活況を呈するなか、「EC事業」や「電子チケット事業」との連動や、新しいファン体験を提供するサービスの拡大とともに足元の業績は大きく伸びている。最近ではグローバル展開にも注力しており、新技術(Web3.0、NFT等)を活用した次世代ファンビジネスの育成を含め、同社は新たなステージを迎えようとしている。

2. 2026年3月期決算の概要
2026年3月期の業績は、売上高が前期比23.0%増の31,715百万円、営業利益が同23.1%増の5,003百万円と期初予想を上回る大幅な増収増益を実現した。「ファンサイト事業」「EC事業」「電子チケット事業」がそれぞれ順調に拡大した。「ファンサイト事業」は、中核アーティスト群が総じて好調であった既存サイトの課金会員数の伸びや新規FC開設、海外会員数の増加などが業績の伸びをけん引した。「EC事業」も音楽ライブ市場が活況を呈するなか、「ファンサイト事業」との連携により順調に拡大した。「電子チケット事業」についても、取り扱いアーティストが着実に増加し発券枚数が過去最高枚数を更新したほか、チケットトレードの取扱実績も過去最高を更新した。利益面でも、円安に伴うAWSサーバー代の上昇やシステム管理費の増加などがあったものの、課金会費数の拡大や収益性の高い「EC事業」「電子チケット事業」の伸びにより大幅な増益を実現した。活動面では、将来的なグローバル展開の加速を見据え、米国法人を設立した。また、配当性向を従来の30%から「40%~50%」へ引き上げ、2026年3月期の1株当たり配当金は同11.0円増配となる1株当たり20.0円と大幅増配を実施した。

3. 2027年3月期の業績予想
2027年3月期の業績予想について同社は、期初時点で公表見送りとしている※。その理由として、さらなる成長加速に向けた事業構造の最適化に伴う組織再編の継続推進に加え、グローバル展開や生成AI等の先端技術への戦略的投資など、将来の収益基盤強化に向けた重要な施策を並行して実施する予定であることから、これらが業績に与える影響を現時点で適正かつ合理的に算出することが困難であることをあげている。合理的な予測が可能となった時点で速やかに公表する方針だ。ただ、業績のトレンドはこれまでと同様程度の増収増益率を想定しているようだ。期末配当金については前期比4.0円増配となる1株当たり24.0円を予定している。

※ 同社は、2026年6月26日付けで2027年3月期の業績予想を公表した。一部のノンコア事業について売却を含めた再編を行う方針を決定したことなどに伴い、一定の合理的な算出が可能となったことが公表に至った理由である。2027年3月期の売上高を前期比13.5%増の36,000百万円、営業利益を同15.9%増の5,800百万円、経常利益を同10.5%増の6,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を同17.9%増の3,500百万円と増収増益を見込んでいる。

4. 今後の成長イメージ
今後も強力IPの獲得や会員基盤の拡大により、既存事業の安定的かつ継続的な成長を見込むとともに、グローバル展開や電子チケット事業の拡充、次世代ファンビジネスの創出、M&Aを含む新規事業の育成を新たな収益ドライバーとして、グループ全体で成長を加速する戦略を描いている。とりわけ中核となるファンクラブを「仕組み」から「ファン体験」を生み出す統合型プラットフォームへ進化させるため、戦略的投資に積極的に取り組む方針だ。

■Key Points
・2026年3月期は主力3事業が順調に拡大し、期初予想を上回る大幅な増収増益を実現
・配当性向の目安を30%から、「40%~50%」へ引き上げ、大幅増配を実施
・成長加速に向けた組織再編や戦略投資等の影響を鑑み、現時点で2027年3月期業績予想の公表見送り
・中核となるファンクラブを「仕組み」から「ファン体験」を生み出す統合型プラットフォームへと進化させ、グローバルな成長加速を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)《HN》

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