三井松島HD Research Memo(8):中期経営計画2030を新たに策定。当期純利益100億円以上を目指す

2026年6月29日 12:08

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記事提供元:フィスコ

*12:08JST 三井松島HD Research Memo(8):中期経営計画2030を新たに策定。当期純利益100億円以上を目指す
■中長期の成長戦略

1. 経営戦略2024(2025年3月期~2027年3月期)の振り返り
三井松島ホールディングス<1518>は前中期経営計画期間(2019年3月期~2024年3月期)において、祖業である石炭事業からの撤退を進める一方、製造業を中心としたニッチトップ企業への積極的なM&Aを推進してきた。その結果、石炭事業に依存しない収益基盤を構築し、事業ポートフォリオの抜本的な転換を実現した。さらに2025年3月期以降は経営戦略2024を掲げ、M&A投資と既存グループ会社の収益拡大を両輪として収益基盤の強化を推進してきた。単なる事業の入れ替えにとどまらず、安定的に利益を創出できる企業群への転換を進めてきた点が同社の特徴である。

経営戦略2024は、当初計画より1年前倒しで達成された。同戦略では、PBR1倍以上及びROE8%以上を意識した経営を掲げるとともに、2027年3月期までに当期純利益50億円以上を継続的に計上できる収益構造の構築を目標としていた。この目標に対し、2025年3月期及び2026年3月期の両年度において当期純利益50億円超を達成した。また、2024年3月期末時点で216億円あったネット現預金については、M&A投資及び株主還元に積極的に活用する方針を掲げ、2026年3月までにM&A投資140億円、株主還元247億円を実施した。これらの実績は、豊富な資金を保有するだけではなく、成長投資と株主還元へ迅速に振り向ける資本配分能力を示している。経営戦略2024の達成により、同社は次の成長ステージへ移行したと弊社では見ている。

2. 中期経営計画2030
同社は新中期経営計画として中期経営計画2030を公表しており、「キラリと光る確かな技術力をもつニッチトップ企業のM&Aを推進し、日本のものづくりを100年先まで守り育てるプロ企業の集合体を目指す」という長期ビジョンを掲げている。前中期経営計画期間(2019年3月期~2024年3月期)では石炭事業からの撤退と並行して10社のM&Aを実施し、事業ポートフォリオを大きく変革した。続く経営戦略2024では、M&A投資と積極的な株主還元を通じて収益基盤の強化とPBR1倍以上を達成した。そして中期経営計画2030では、その成果を土台として日本のものづくりを支える企業グループへの進化を目指している。

財務目標としては、2030年3月期に当期純利益100億円以上を掲げている。成長戦略の第1の柱は、「ニッチ・安定・わかりやすい」を投資方針としたM&Aの継続である。資産効率やPMI効率を重視しながらグループ全体の成長をけん引する考えである。第2の柱は、上場株式投資による収益源の多角化である。割安株への長期純投資を基本とし、TOPIXを上回るパフォーマンスを目指している。MM Investmentsの2024年8月設立以来の含み益を含む税引前IRRは48%となっており、既に一定の成果を上げている。第3の柱は、グループ会社による着実な収益の拡大である。経営改善による有機的成長とM&Aによるロールアップ成長を組み合わせることで、既存事業の持続的成長を実現する方針である。これら3つの成長戦略に対して総額400億円程度の投資を想定しており、今後も積極的な資本投入を通じて利益成長を目指す。

同社の強みの一つは、社内にM&Aの専門組織を擁している点である。M&A経験が豊富な経営陣の指揮のもと、多様なバックグラウンドを持つ事業会社出身者によるファイナンシャル・アドバイザーチームを形成している。また、これまでに10社超のM&Aを実行してきた実績を通じて、事業承継案件、ファンドEXIT案件、事業会社のカーブアウト案件など幅広い案件への対応力を蓄積している。こうした内製化されたM&A機能は、今後も継続的な買収成長を進めるうえで重要な競争優位性になると考えられる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木 稜司)《HN》

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