東京テアトル 2026年3月期は営業増益、不動産再生販売の躍進や飲食の収益改善が寄与

2026年6月11日 11:15

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記事提供元:フィスコ

*11:15JST 東京テアトル---2026年3月期は営業増益、不動産再生販売の躍進や飲食の収益改善が寄与
東京テアトル<9633>は5月13日、2026年3月期連結決算を発表した。売上高は前年度比12.3%増の20,655百万円、営業利益は同25.0%増の334百万円、経常利益は同49.3%増の405百万円となり、業績予想を大きく超過して着地した。親会社株主に帰属する当期純利益は、前年度の特別利益の反動から同72.6%減の833百万円となったが、本業の儲けを示す各段階利益は力強く伸びた。過去2から3年は収益不動産の売却など一時的なキャッシュ・フローの変動が大きかったが、当期は経常利益が4億円を突破し、安定的に本業で利益を稼げる構造への転換が着実に進んでいる。

好業績を牽引したのは、売上高11,076百万円(同20.3%増)、営業利益1,533百万円(同9.3%増)となった不動産関連事業である。なかでも中古マンション再生販売事業が極めて好調だった。独自の強みとして一般売り主から直接物件を仕入れる「WEB仕入れ」を強化してきたが、これが功を奏し、従来は年間200件強であった仕入れ販売件数が当期は300件に達した。あわせて、開設から2から3年が経過した関西支社でも営業活動が定着し、年間50件規模のビジネスへと成長したことも原動力となった。なお、収益基盤である不動産賃貸事業も商業物件を中心に高稼働を維持しており、万が一空室が生じた場合でもグループ内の飲食事業等で埋められる独自の強みを有している。

飲食関連事業も売上高6,121百万円(同5.4%増)、営業利益183百万円(同59.9%増)と、利益面で劇的な改善を果たした。前年度は利益面で苦戦を強いられたが、この1年間で徹底した原価コントロールと効果的な価格改定を実施した。主力の焼鳥専門店「串鳥」では、客数の減少を最小限に留めながら客単価の引き上げに成功し、人手不足や原材料高騰といった業界共通のコスト圧力を跳ね返した。

映像関連事業は売上高3,457百万円(同2.6%増)、営業損失555百万円となり、映画興行は好調に推移した。さらに、動画広告のようにスキップされることなく観客が集中して視聴する特性を持つ「シネアド(映画館CM)」の受注が大幅に増加した。B2B企業の採用活動など新たな広告需要を取り込んでおり、メディアとしての評価を高めている。

次期はナフサ問題に伴う建築資材の納品遅れによるリノベーションの停滞など一時的な影響を見込むが、仕入れは順調であり、実質的な利益水準は維持される見通しだ。利益の安定化に伴い、今後は株主還元の見直しを本格化させる。配当性向40%を目安とした還元のほか、創立80周年の記念配当10円の実施を予定している。また、人気の高い映画優待についても長期保有の株主に報いるための拡充を進める方針だ。《KT》

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