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【どう見るこの株】キッズウェル・バイオ、今期営業黒字転換へ、バイオシミラー収益改善とSHED治療薬進展が支援
■全般相場急落の影響を受けるも、今2027年3月期の黒字転換予想が下値を支える
キッズウェル・バイオ<4584>(東証グロース)は、前日19日に14円安の180円と5営業日続落して引け、取引時間中には174円まで売られる場面があり、5月15日につけた年初来安値192円を更新した。日経平均株価が746円安と5営業日続落し、3週間ぶりにフシ目の6万円台を割り、東証グロース市場指数も4.17%安と3営業日ぶりに急反落するなど全般相場の波乱が波及し、同社にもポジション調整の売り物が増勢となった。ただ、取引時間中の年初来安値から小戻しており、下げ渋る動きもみせた。
同社が今年5月14日に発表した3月期決算では、前2026年3月期業績が期中2回の上方修正値を下ぶれ、赤字幅を拡大して着地した。一方、今2027年3月期業績は黒字転換を予想しており、ヒト乳歯歯髄幹細胞(SHED)による脳性麻痺治療薬の臨床試験が進展していることを手掛かりに、売られ過ぎ修正買いが交錯した。ヒストリカル的にも、今年1月につけた年初来高値320円から5カ月が経過し、足元の年初来安値まで45%下げており、日柄・値幅調整一巡として底上げ支援材料視されている。
■バイオシミラー事業では収益改善の開発を推進、脳性麻痺治療薬は安全性・有効性を評価
同社は、北海道大学発のバイオベンチャーで、バイオシミラー(バイオ後続品)事業と細胞治療事業(再生医療事業)を経営の二本柱としている。業績見通しは、バイオシミラー原薬などの製造・納品計画の調整・協議や、細胞治療事業の国内外の治験開始に向けた臨床試験費用について関係各所との精査・協議が進められていることから、売り上げと営業利益のみをレンジ形式で予想している。
今2027年3月期業績は、売り上げが50億円(前期比24.11%減)~60億円(同9.0%減)、営業利益が1億円~6億円(前期は1億3800万円の赤字)と減収ながら黒字転換を見込んでいる。バイオシミラー事業では4製品を上市し、パートナー製薬企業からのロイヤリティを収益源としており、製造体制の強化や収益改善に向けた開発推進、新規バイオシミラーの販売が寄与する。細胞治療事業では、小児疾患、希少疾患への革新的治療法の開発に取り組み、とくに最重要適応症の脳性麻痺向けは、研究・開発、プロセス製造に注力する先行投資事業プロセスにあるが、構造改革、業務効率化、人的資源の最適配置などにより、営業黒字化の安定的実現を目指す。
脳性麻痺については、名古屋大学とヒト乳歯歯髄幹細胞(SHED)を投与する基礎研究・臨床試験を実施し、持田製薬<4534>(東証プライム)と国内申請に向けた準備を進めている。名古屋大学では、投与した全3例のうち2症例についてすでに安全性・有効性を公表しており、残る3症例目も今年6月に最終評価を予定している。脳性麻痺は、受胎から新生児期に発生する脳の非進行性障害であり、発生率は出生数1000人中1.5人~2人とされ、国内患者数は7万8000人と推定されている。開発中の治療薬は、難治性疾患の希望の星として期待されている。
■年初来高値から日柄で5カ月、値幅で45%調整し一巡感から底上げ再発進へ
株価は、昨年8月発表の前期第1四半期業績が四半期決算として初めて黒字転換したことで336円とストップ高し、363円へ上値を伸ばしたあと193円まで調整した。その後、前期業績の上方修正・再上方修正で年初来高値320円、301円と300円台までそれぞれリバウンドしたが、足元では前期業績が再上方修正値を下ぶれて着地したことが響き、年初来安値174円へ再調整した。
年初来高値から5カ月が経過し、値幅も146円、45%の下落となっており、日柄・値幅調整一巡として悪目買い再燃の可能性もある。底値買いから年初来高値調整幅の3分の1戻しとなる234円を目指す展開も想定される。(情報提供:日本インタビュ新聞・インベストメントナビゲーター:株式投資情報編集長=浅妻昭治)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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