NISA360万円到達後の「特定口座」では、何に投資すべきか

2025年12月5日 13:23

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(引用:Yahooファイナンス)

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 2024年には「令和のブラックマンデー」があった。2025年にはトランプ大統領が相互関税の導入を強行し、世界経済に大きな影響を与えた。

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 日本において2025年は「辰巳天井」であり、来たる2026年は「午尻下がり」である。日本の投資初心者の財布を握るアメリカ株が、これまでのような右肩上がりでは進まないだろうという見立てもある。そんななか、「NISA組」はどう身構えていくべきか。

■NISA360万円後の「特定口座」で投資すべき対象

 NISA組のなかにも、自分がポートフォリオ上で何を買うべきか、きちんと考えている人たちはいる。その人たちに大きな心配はないだろう。相場がどのように動いても、自分たちで考えて判断をするためだ。適切な場所から、情報を得る習慣もあるだろう。

 問題は、「周りがNISAをすべきと言っているから、とりあえずS&Pとか言うやつ(S6P500型インデックスファンド)やオルカン(オールカントリー)を買って塩漬けしている」という人たちだ。

■オルカンに見える2つの下落

 下記のチャートは2024年から2025年における、オルカンの2年チャートだ。記事頭で言及した2つの出来事が、しっかりと下落チャートになっていることがわかる。


(画像:Yahooファイナンスより引用)

 2026年も同様にこのような下落が訪れたらどうなるだろうか。「いずれ戻る可能性が高い」とはわかっていても、失望売りが増加することが想定できる。

 特に普段は塩漬けをしているNISA勢だけに、大きな混乱となることは間違いない。緊急時を見込んで、悪質な投資詐欺なども懸念される。

■では今から何ができるだろうか。

 それは分散投資に慣れておくことだ。インデックス型の投資信託や、価格変動幅(ボラティリティ)の低い株を中心の「コア部分」に置く。

 その周りを「サテライト」として個別株やアクティブ投信、最近であれば金といった資産を配置することにより、期待リターンとリスクを分散化していきたい。

 先般トランプ大統領も、中央銀行であるFRB(連邦準備制度)の新しいリーダーが2026年年明けに決まると示唆した。2025年から2026年にかけての年末年始は、嵐の前に家族や友人と資産づくりについて落ち着いて考える絶好のタイミングだ。

 嵐の前の凪のうちに、その準備が年明けのお酒に少しだけ勝つことを、出走前の「午(馬)」は願っている。(記事:株式会社FP-MYS 工藤 崇・記事一覧を見る

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