京急、品川駅西口の再開発に着工へ 第1弾は2029年度オープン

2025年5月28日 08:54

印刷

複合施設の外観イメージ(京急発表資料より)

複合施設の外観イメージ(京急発表資料より)[写真拡大]

  • 5月23日に実施された起工式。鍬入れをした京急電鉄川俣幸宏社長(左)と
トヨタ佐藤恒治社長(右)。
  • 計画敷地(緑部分)
  • 用途(イメージ)

 京浜急行電鉄とトヨタ自動車は、京浜品川駅西口で計画している再開発計画に、5月31日に着工する。トヨタ自動車の新東京本社が入るオフィスやホテル、商業施設、多目的ホールなどの複合施設(東京都港区高輪)で、京急が進める品川開発プロジェクトの第1弾。リニア中央新幹線の開業で東京の玄関口としての地位を高める品川エリアの拠点を目指し、2029年度の開業を目指している。

【こちらも】高輪ゲートウェイシティの商業施設「ニュウマン高輪」、9月に約180店オープンへ

 着工する複合施設は、複合商業施設「旧シナガワグース」の跡地に整備する高さ152メートルの地下4階、地上29階建て延べ約31万平方メートル。

 既に京急の川俣幸宏社長、トヨタ自動車の佐藤恒治社長らが出席して起工式を済ませている。トヨタ自動車も運営に参画する予定で、川俣社長は「トヨタとともに日本を牽引する品川の発展に尽力したい」、佐藤社長は「新東京本社を拠点に挑戦を加速する」とコメントした。

 施設は地下1~2階に多目的ホール、地下1~地上4階に商業施設、5~6階に会議場、7~22階にオフィス、23~29階にホテルが入居する予定。外観は角部分を曲線とするなどして東京湾から吹き込む風の道を確保するほか、先進都市のイメージを空へ上昇するように見える夜間照明で表現する。

 リニアは静岡県での着工の遅れなどから2027年開業が断念され、JR東海は「早くて2034年以降」としている。

 しかし品川駅は羽田空港に近く、東海道新幹線の全列車停車駅。品川駅と名古屋駅を約40分で結ぶリニアが開通すれば、名実とも東京の玄関口としての地位を高めることになる。このため、京急は今回の複合施設整備後も品川駅西口エリアの再開発に努め、国際都市東京の玄関にふさわしい姿へ再開発を続けることにしている。(記事:高田泰・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事