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エヌビディア、新世代AIサーバー向け耐高電圧半導体を協力企業と協働開発へ
今日、AI技術の急速な進化に伴い、人工知能(AI)データセンターの負荷は飛躍的に増大し、サーバーの電力消費も年々増加している。なかでも、生成AIや高性能GPUを搭載したサーバーの普及が進むにつれ、さらなる電力効率の向上と大電流対応というニーズへの両立が課題となってきた。
現在、多くのAIサーバーは、54VのDC配電に依存しており、この電力が200kWを超えると、このアプローチは物理的な限界に達する。AIとデータセンター市場で圧倒的なシェアを誇る米半導体メーカーエヌビディア(NVIDIA)が提案する800V DCアーキテクチャは、根本的な再設計を通じて、この課題に対処する。
具体的な動きとしては、エヌビディアは、さまざまな半導体メーカーと共同で、人工知能(AI)データセンターで使用する新型の電力供給用半導体を開発すると発表した。
現在のデータセンターでは、ほとんどの場合、高電圧電力が交流で供給され、サーバー内にある個々の電源ユニットによってコンピューターが必要とする直流に変換されている。しかし、この方法では電力の移動・変換の際にロスが発生する。AIデータセンター内では近い将来、メガワットクラスの電力が必要になると予想されており、集中型の直流電力供給システムを構築することで、電力ロスの削減を目指すということだ。
参加するシリコンプロバイダーはInfineon、MPS、Navitas、ローム、STMicroelectronics、Texas Instrumentsなど蒼々たる顔ぶれが名を連ねる。
こうした中で、日本の半導体メーカーであるロームに期待が高まる。ほぼ同時にAIサーバーなどに最適な100V耐圧 パワーMOSFETを開発したと発表したのだ。新製品は業界TOPの高SOA耐量の低ON抵抗も両立し、通電時の電力損失や発熱を大幅に削減する。この新製品は、世界的なクラウドプラットフォーム企業の推奨部品にも認定されているということで株式市場も大きく反応した。今後もAIサーバーの市場拡大を見据えた日本メーカーの動きにも注目したい。(編集担当:吉田恒)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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