【映画で学ぶ英語】続々・『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』の名セリフ5選

2021年8月20日 08:32

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(c)2021 Universal Studios. All Rights Reserved.

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 前々回、前回から引き続き、今回は8月6日に公開された映画『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』から、主人公・ドミニクの印象に残る名セリフを5つ取り上げる。映画のあらすじについては前々回の記事を参照されたい。

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■I’ll always be in your heart.

 「ワイルド・スピード」の主人公・ドミニク・“ドム”・トレットの家庭は敬虔なクリスチャンである。彼の息子・ブライアンも小さいながら神様は心の中にいる、と信じている。

 上にあげたセリフは、父親である自分も息子の心の中にいつまでも存在し続ける、と語りかけるドムのセリフである。「ジェットブレイク」では、シリーズの過去の作品にまして、親子や家族の絆が重要なテーマであることを示している。

■Whoever Jakob has become, and whatever he’s up to, it’s on me.

 弟・ジェイコブとの対決を前に、ジェイコブとの始末は自分がつける、というドムの決意を示すセリフ。譲歩節を導く複合関係代名詞whoeverとwhateverの使い方が学べるセリフである。

 Whatever節のup toは「(悪いことを)たくらんでいる」という意味のイディオムで、この節は「彼がどんな悪事をたくらんでいても」と訳せる。

 It’s on meはレストランなどで「私のおごりです」と言うときに使える慣用句。このセリフでは自分が処理する、という比喩的な意味で使われている。

■Car don’t make the driver.

 ジェイコブが父の事故死に関与していると確信した若き日のドムは、ジェイコブにストリートレースで決着をつけることを挑んだ。

 バディの古いダッジ・チャージャーではレースにならないと指摘するジェイコブに、「車はドライバーを作らない」とドムは言い放つ。どんな車でもレースに勝てるドライビングテクニックを持つドムの自信を示すセリフだ。

 このセリフと似たことわざに「clothes make the man(服は人を作る)」がある。日本の「馬子にも衣装」とほぼ同じ意味のことわざとして覚えておきたい。

■Everything I needed to know about life, I learned on this track.

 映画の終盤でジェイコブと和解したドムは、父が事故死したストックカーレース場を息子と一緒に訪れる。ドムはこれまでの人生を振り返り、「人生で知らなければならいことは、すべてこのレース場で学んだ」と語る。

 このセリフの前半は、everythingの後ろに範囲を区切る限定的関係詞thatが省略されて、learnの目的語として機能する節となっている。

 最上級やsomething、anything、everything、nothing、allの後に続く限定的関係詞thatは省略される場合があることを覚えておきたい。「There’s something (that) I’d like to ask you.」(お尋ねしたいことがあります)は日常会話でよく使われる一例である。

■Just say whatever is in your heart.

 「ワイルド・スピード」シリーズでは今や定番となった映画の結末でのファミリーのバーベキューには、食前のお祈り(grace)が欠かせない。「ジェットブレイク」の結末でドムはまだ小さい息子に食前のお祈りをするよう促す。

 何を言えばいいかわからない、と言う息子にドムは「心の中にあることを何でも言えばよい」と答える。

 家族で食事をする前にお祈りをするアメリカの家庭は今でも少なくない。食事に参加する人たちがすべて同じ教会に所属していればそのお祈りを唱えればよいが、社会が多様化してくるとなかなかそうもいかない。

 グーグルで「what do you say when you say grace at dinner」と検索すると、食事に感謝する宗教的に中立な例文を知ることができる。ちなみに日本語の「いただきます」もgraceに該当すると考えられるだろう。(記事:ベルリン・リポート・記事一覧を見る

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