概況からBRICsを知ろう ブラジル株式市場は反落、海外市場の下落を受け

2021年7月9日 09:58

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記事提供元:フィスコ


*09:58JST 概況からBRICsを知ろう ブラジル株式市場は反落、海外市場の下落を受け
【ブラジル】ボベスパ指数 125427.77 -1.25%
8日のブラジル株式市場は反落。主要指標のボベスパ指数は前日比1590.94ポイント安(-1.25%)の125427.77で取引を終了した。127012.6から124310.1まで下落した。

売りが先行した後は下げ幅を拡大させ、引けまで狭いレンジでもみ合った。海外市場の下落を受け、ブラジル市場にもリスク回避の売りが優勢。また、新型コロナウイルス変異株流行が世界経済の回復を阻害するとの懸念も圧迫材料となった。ほかに、通貨レアル安の進行がブラジル株の売り圧力を強めた。

【ロシア】MICEX指数 3861.08 -0.87%
8日のロシア株式市場は7日ぶり反落。主要指標のMOEX指数は前日比34.02ポイント安(-0.87%)の3861.08で取引を終了した。3883.47から3839.40まで下落した。

売りが先行した後は下げ幅を拡大させ、引けまで狭いレンジでもみ合った。海外株安が警戒され、ロシア株にもリスク回避の売りが広がった。また、連日の上昇で足元では高値警戒感も強い。一方、原油価格の上昇が指数を下支えした。

【インド】SENSEX指数 52568.94 -0.92%
8日のインドSENSEX指数は反落。前日比485.82ポイント安(-0.92%)の52568.94、ナショナル証券取引所の主要50社株価指数ニフティは同151.75ポイント安(-0.96%)の15727.90で取引を終えた。

売りが先行した後は下げ幅をじりじりと拡大させた。成長予想の下方修正が嫌気された。格付け会社フィッチ・レーティングスは最新リポートで、2021年のインドの成長予想をこれまでの12.8%から10.0%に下方修正。経済回復が予想以上に遅れていることや脆弱な銀行システムが指摘された。また、インフレ加速懸念の高まりなども引き続き警戒された。
【中国本土】上海総合指数 3525.50 -0.79%
8日の上海総合指数は、主要指標の上海総合指数が前日比28.21ポイント安(-0.79%)の3525.50ポイントと反落した。

投資家のリスク回避スタンスが再び強まる流れ。このところ中国当局は、各分野に対する監視を強化している。国家市場監督管理総局は7日までに、インターネットや自動車、充電にかかわる各企業の独占行為に関し、「反壟断法(独占禁止法)」に違反する事例22件を列挙した。それぞれに罰金を科す。中国証券監督管理委員会が5日、証券市場管理の厳格化方針を表明したことも、改めて不安材料として意識されている。当局が金融緩和策を検討していると伝わったことに関しても、買い材料としては弱かった。7日の国務院(内閣に相当)常務会議では、「預金準備率の引き下げ」など緩和的な金融政策が検討されている。そのことに関し、市場の一部からは、「対象が絞られるため、引き下げ効果は限定的される」との声が聞かれた。大型株が下げを主導し、上海市場の代表銘柄で構成される「上海50A株指数」は1.5%下落。主要指数をアンダーパフォームした。《CS》

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