6日の米国市場ダイジェスト:NYダウ437ドル高、民主圧倒的多数で財政支援拡大に期待

2021年1月7日 08:00

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記事提供元:フィスコ


*08:00JST 6日の米国市場ダイジェスト:NYダウ437ドル高、民主圧倒的多数で財政支援拡大に期待
■NY株式:NYダウ437ドル高、民主圧倒的多数で財政支援拡大に期待

米国株式相場はまちまち。ダウ平均は437.80ドル高の30829.40ドル、ナスダックは78.17ポイント安の12740.79ポイントで取引を終了した。ADP雇用統計が予想外の減少となったことを嫌気し寄り付き後下落。その後、民主党が政権、議会で圧倒的多数を占めるブルーウェーブにより財政支援やインフラ拡大期待が広がり上昇に転じた。その後、バイデン氏の勝利を受け入れるかどうかの連邦議会での審議と採決が抗議デモ激化により中断され、警戒感が広がり上げ幅を縮小もダウは史上最高値を更新して引けた。ナスダック総合指数は下落に転じた。セクター別では銀行や素材が上昇した一方で、テクノロジー・ハード・機器、ソフトウェアは下落。

JPモルガン(JPM)、バンク・オブ・アメリカ(BAC)、シティグループ(C)などの銀行は債券利回りの急伸で収益増期待にそれぞれ上昇。バイオのモデルナ(MRNA)は同社の新型コロナワクチンを欧州医薬品庁が承認したことが好感され上昇した。オンラインギャンブルのドラフトキング(DKNG)やペンナショナル(PENN)はニューヨーク州知事が施政方針演説でオンラインギャンブル合法化を提案するとの報道で上昇。一方、飲料メーカーのコカ・コーラ(KO)はドイツ銀による投資判断引き下げが嫌気され下落した。

連邦準備制度理事会(FRB)は米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(12月15-16日会合分)でパンデミック下でも、経済には柔軟性があるとの見解を示した。同時に、数名のメンバーは将来の国債購入策の修正を検討することも可能だと指摘している。

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■NY為替:米長期金利上昇でドル・円は一時103円44銭

6日のニューヨーク外為市場でドル・円は、102円90銭へ弱含んだのち103円44銭まで上昇し103円03銭で引けた。12月ADP雇用統計は予想外のマイナスに落ち込み、ドル売りが優勢となったが、民主党が政権、議会で多数を占めることから、米国の財政拡大政策実施を織り込み、米債券利回りの急伸に伴いドル買いが加速した。ただ、抗議デモでバイデン氏の勝利を巡る議会採決が中断する混乱を受けドルは伸び悩んだ。

ユーロ・ドルは1.2345ドルから1.2266ドルまで下落して1.2325ドルで引けた。独インフレ率が予想を下回ったため、ユーロ売りが一時優勢となった。ユーロ・円は127円24銭まで上昇後、126円83銭まで反落。ポンド・ドルは1.3629ドルから1.3541ドルまで下落した。ベイリー英中銀総裁が「マイナス金利が政策手段の選択肢にあることが重要」と指摘し、ポンド売りが優勢となった。ドル・スイスは0.8765フランへ弱含んだのち、0.8821フランまで上昇した。


■NY原油:続伸で50.63ドル、需給改善への期待高まる

NY原油先物2月限は続伸(NYMEX原油2月限終値:50.63 ↑0.70)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は、前営業日比+0.70ドルの1バレル=50.63ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは49.48ドル−50.94ドル。主要産油国による供給抑制によって需給改善への期待は高まっており、ポジション調整的な買いが入った。ユーロ高も材料視されたようだ。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 32.15ドル +1.89ドル(+6.25%)
モルガン・スタンレー(MS) 73.68ドル +4.19ドル(+6.03%)
ゴールドマン・サックス(GS)285.55ドル +14.62ドル(+5.40%)
インテル(INTC) 51.10ドル +0.49ドル(+0.97%)
アップル(AAPL) 126.60ドル -4.41ドル(-3.37%)
アルファベット(GOOG) 1735.29ドル -5.63ドル(-0.32%)
フェイスブック(FB) 263.31ドル -7.66ドル(-2.83%)
キャタピラー(CAT) 193.86ドル +10.22ドル(+5.57%)
アルコア(AA) 25.21ドル +1.54ドル(+6.51%)
ウォルマート(WMT) 146.66ドル +0.91ドル(+0.62%)《ST》

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