日産はだれのもの? ルノー・日産・三菱アライアンスの主導権争い (1/2)

2019年11月4日 05:55

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 西川廣人元社長が実質的に罷免された今、日産経営の主導権はどこにあるのだろうか?ここで思い出してほしいのはカルロス・ゴーンが日産を支配し、ルノーの支配もコントロールする「改定アライアンス基本合意書(RAMA)」を使った仕組みだ。

【コストカッター、カルロス・ゴーン(7)】ルノー(フランス政府)との敵対的攻防を想定せよ(財経新聞)より引用

 ❝ルノーが保有する日産株式は43.4%と見られているが、日産の自社株が7.3%あり、ルノーの持ち株と自社株で50.7%になる。これは、カルロス・ゴーンによる良く考えられた仕組みで、フランス独自で日産を完全支配することはできないが、日産を実力で支配していると、自社株と合わせれば過半数となり、日産を完全支配できることになる。カルロス・ゴーンは、フランス政府に支配されることもなく、日産側を支配して、両者から必要な人材であると認知される独特のバランスを作り上げていたのだ。❞

 フランス・マクロン大統領の政治的思惑から、日産を併合しフランスに雇用を持ってくることを強引に進めようとしてきたが、ルノーと日産の間には、カルロス・ゴーンの作った「改定アライアンス基本合意書(RAMA)」がある。これが防波堤となって、ルノーも強引に日産の経営権ダッシュを行えないのだ。

『カルロス・ゴーン再逮捕で何が起こる(1) 日産は「RAMA」で戦え! ルノー会長復帰もムリ』(財経新聞)より引用

 ❝日産側は「ルノー株10%買い増し」(ルノー株25%を日産が持つと持ち合い株になり、ルノー側の日産自動車に対する議決権が消滅する)に繋がる、ルノー側の「強引な経営干渉があった」との理屈に繋げたいのであろう。これはRAMAの内容にある条文で、皮肉にもカルロス・ゴーンが自分の立場を確保するために設けた日産に有利な内容だ。❞

 これらの構成でカルロス・ゴーンは日産を独占できたのだが、弱みはマクロン大統領がルノーの人事権を実質的に握っていることだった。「ルノーと日産を合併させる」としないと、「次期ルノー会長には選出しない」と圧力を加えられれば、従うしかないのだ。

 そこで危機感を持ったのが日本政府であり、日産を実質的にマクロン大統領に支配され、日本国内の雇用を減らされることには賛成できないのだ。これは、日本人として基本的なスタンスであると考えるべきだ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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