直近のもち合いレンジを上放れてくる展開に期待【クロージング】

2019年9月4日 16:00

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記事提供元:フィスコ


*16:00JST 直近のもち合いレンジを上放れてくる展開に期待【クロージング】
4日の日経平均は小幅に上昇。23.98円高の20649.14円(出来高概算9億株)で取引を終えた。レイバーデー明けの米国市場では、NYダウが285ドル安と弱い動きだった流れもあり、朝方は売り優勢の相場展開となった。ただし、市場参加者が限られている中で下を売り込む流れにもならず、前場半ばに付けた20554.16円を安値にプラス圏を回復。後場は20600円を挟んでの推移が続く中、20694.35円と直近のもち合いレンジ上限に接近する局面もみられた。

東証1部の騰落銘柄は、値下り数が1500を超えており、全体の7割を占めている。セクターでは、海運、その他製品、医薬品、精密機器、小売が堅調。半面、パルプ紙、鉄鋼、金属製品、化学、水産農林が冴えない。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、KDDI<9433>、中外薬<4519>、テルモ<4543>がけん引。一方で、資生堂<4911>、ソフトバンクG<9984>が重石に。

日経平均は底堅い値動きとはなったが、テクニカル面では5日線と25日線に挟まれてのレンジ取引であり、直近のもち合いレンジの上限レベルでのこう着だった。8月ISM製造業景況指数が約3年ぶりに節目となる50を下回り、景気減速への警戒感が広がった米国市場の影響は限られた格好である。もっとも、出来高は若干増えてはいるが、連日で10億株を下回り、売買代金は1.5兆円だった。インデックスに絡んだ商いにより、ファーストリテや東エレクなど値がさの一角が堅調だったことから、膨れた格好であろう。

グローベックスの米株先物はNYダウが200ドル高程度で推移しており、この流れが持続するようだと、日経平均は25日線を突破し、直近のもち合いレンジを上放れてくる展開が期待されてくる。楽観視はできないとはいえ、センチメントは弱気に傾いていることもあり、レンジ上放れでショートカバーの流れが強まる可能性はある。薄商いのため、小さいエネルギーでも値幅が出やすいだろう。

もっとも、米国では地区連銀経済報告(ベージュブック)、7月貿易収支が予定されている。翌日には8月ADP雇用統計、8月サービス部門PMI(改定値)、7月製造業新規受注、8月ISM非製造業景況指数など経済統計の発表が控えているため、結果を受けた利下げへの思惑などから荒れやすいとみられる。《CN》

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