今日の為替市場ポイント:米中貿易戦争回避への期待高まる

2018年4月11日 08:40

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記事提供元:フィスコ


*08:40JST 今日の為替市場ポイント:米中貿易戦争回避への期待高まる
10日のドル・円相場は、東京市場では106円62銭から107円23銭まで反発。欧米市場でドルは106円85銭から107円40銭まで上昇し、107円19銭で取引を終えた。

本日11日のドル・円は、107円台前半で推移か。米中貿易摩擦問題への懸念緩和を背景にドル買い・円売りが優勢となっている。日経平均株価の動きを手掛かり材料に、107円台前半でしっかりとした値動きになると予想される。

中国の習近平国家主席は10日のボアオ・アジアフォーラムの講演で、市場開放や知的財産の保護を打ち出したほか、自動車やその他産品の輸入関税を削減する方針を表明。これを受けて、市場では米中貿易戦争は回避されるとの見方で米株式市場が上昇。このため、ドルを買い戻して円を売る動きが活発化。また、米長期金利の上昇もドル買いを促した。

ただ、シリアでの化学兵器の使用疑惑をめぐり国連安全保障理事会で米作成の決議案を採決したものの、ロシアが拒否権を行使。シリアを巡る米国とロシアの間の緊張の高まりが意識され、ドルの上値を抑えているもよう。本日の東京市場は日経平均株価の動きを手掛かり材料に、107円台前半で底堅く推移する展開が予想される。《CS》

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