元横綱・朝青龍の甥、「豊昇龍」のしこ名でデビュー

2018年1月16日 18:16

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■不祥事が続く大相撲

 昨年、11月場所の序盤で元横綱・日馬富士による貴ノ岩への暴行事件が発覚して以来、相撲界では何かと暗いニュースが蔓延していた。先日発覚したのが立行司の現役最高位である、式守伊之助によるセクハラ行為。それにより当人は辞表を出しているが、3場所出場停止後の受理という処分が下されている。

 さらに1月場所、その式守伊之助に代わって横綱・稀勢の里対貴景勝の一番を裁くことになった式守勘太夫が軍配差し違えという汚点を初日で残してしまった。問題なのは彼が確信を持ってあげたというところだろう。VTRで見ると明らかに稀勢の里のひじが先についており、そこまできわどいタイミングというわけではなかった。死角になったというのもあるだろうが、あまりいただけない軍配だった。相撲ファン以外からすると軍配差し違えは大した事ではないように思えるかもしれないが、彼らにとっては大失態と言えるのだ。

■さらに不安な要素

 加えて、横綱稀勢の里の初日黒星というのも喜ばしくないニュースだ。もちろん貴景勝を応援していた人はいるだろう。それでも横綱が簡単に負ける姿というのは相撲ファンとして見たくないものだ。このまま稀勢の里が優勝争いに加われない日々が続けば、ファンも興ざめして、徐々に離れていくかもしれない。

 初場所初日の八角理事長のあいさつもファンとしては納得いかないものだったように思える。そういった意味で今、相撲界は大きな岐路に立たされているといっても過言ではない。

■面白いニュース

 とはいえ暗い話題だけではない。元横綱・大鵬の孫がデビューすることに加え、なんと元横綱・朝青龍の甥までデビューすることが分かった。もしこの2人が対戦することになれば、マスコミも大きくヒートアップするのではないだろうか。なぜなら「巨人・大鵬・卵焼き」とまで言われた大鵬と、相撲界ではトップレベルのヒール役である朝青龍の血縁者同士の取り組みだからだ。

 また、先日稀勢の里を破った貴景勝は小結という地位にもかかわらず21歳である。もう1人の小結、阿武咲も21歳ということを考えると若い芽がどんどん出てきているのだ。一気に番付を上げればいきなり上位陣と取り組みをしなければいけないため、同じように一気に番付を下げることが多い。しかし、ここで踏みとどまることができれば、地力をつけることができ、さらには関脇、大関まで見えてくる。

 今年はそういった若い力士に着目すると面白いかもしれない。

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