三井化学 Research Memo(3):バンパー材のPPコンパウンドや内装材、ドアシール材などをグローバル展開

2017年12月27日 15:33

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記事提供元:フィスコ


*15:33JST 三井化学 Research Memo(3):バンパー材のPPコンパウンドや内装材、ドアシール材などをグローバル展開
■三井化学<4183>の事業の概要

2. モビリティ事業
モビリティ事業は自動車を中心にあらゆる移動手段を「モビリティ」と定義し、その領域を対象とする事業・製品の集合体だ。世界・アジア市場で高シェアを有して高い存在感を示す製品が多いのが特徴だ。製品群別売上構成比は、海外PP(ポリプロピレン)コンパウンドが47%と最も大きく、エラストマー、機能性コンパウンドが続いている。最大構成比を占める海外PPコンパウンドは、主な用途が自動車のバンパーだ。“海外”というのは米国を主体に、アジア、欧州など日本以外の市場で、日系メーカー及び海外メーカーに供給していることを表している(日本国内の自動車工場に対しては、国内工場からPPコンパウンドを供給しており、それは基盤素材セグメントに属している)。

売上高の地域別内訳は、北米が40%と最も多くなっているが、日本、中国、アジアを合計したアジア全体で50%を占めている。海外PPコンパウンドの約60%が北米で、約40%が中国を含むアジアで販売されていることと重なる。機能性コンパウンドやエラストマー、機能性ポリマーは地域的に日米欧アジアの各自動車工場にバランスよく販売されているとみられる。自動車業界の地理的勢力分布に照らすと欧州の構成比が現状は9%と低いが、この数値は今後、海外PPコンパウンドの欧州自社拠点建設などと合わせて次第に上昇してくる見通しだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)《MH》

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