15日の米国市場ダイジェスト:ダウ138ドル安、税制改革への懸念根強く

2017年11月16日 07:42

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記事提供元:フィスコ


*07:42JST 15日の米国市場ダイジェスト:ダウ138ドル安、税制改革への懸念根強く
■NY株式:ダウ138ドル安、税制改革への懸念根強く

15日の米国株式相場は下落。ダウ平均は138.19ドル安の23271.28、ナスダックは31.66ポイント安の6706.21で取引を終了した。アジア・欧州株がほぼ全面安となり、米国株も売りが先行。原油相場の下落が嫌気されたほか、税制改革への先行き不透明感から投資家のリスク回避姿勢が根強く、終日軟調推移となった。セクター別では、銀行やメディアが上昇する一方で食品・生活必需品小売やエネルギーが下落した。

原油相場の下落でチェサピーク・エナジー(CHK)や深海油田開発のトランスオーシャン(RIG)などエネルギー銘柄が軟調推移。ディスカウントストアのターゲット(TGT)は11-1月期の利益見通しが市場予想を下回り、下落。ネット小売のアマゾン(AMZN)が傘下の食料品スーパーのホールフーズでの一部商品値下げを発表し、競合のスプラウツ・ファーマーズ・マーケット(SFM)、クローガー(KR)、ウォルマート(WMT)など小売各社が軒並み売られた。一方で、航空機のボーイング(BA)はドバイの航空会社から航空機225機を受注し、買われた。

ネットワーク機器メーカーのシスコ・システムズ(CSCO)はマーケット終了後に8-10月期決算を発表、売上高、一株利益ともに予想を上振れた。時間外取引で上昇して推移している。


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■NY為替:株安などを嫌気してリスク回避の円買い強まる

15日のニューヨーク外為市場でドル・円は、112円48銭まで下落後、一時113円20銭まで反発し、112円85銭で引けた。中国経済の減速懸念、原油安、ジンバブエのクーデターを受けた地政学的リスクの上昇などを受けて投資家心理が悪化。リスク回避のドル売り・円買いが優勢となった。その後、発表された米10月消費者物価コア指数は市場予想を上回ったことや、同月の小売売上高も順調な改善を示したため、ドル買いが再燃した。

ユーロ・ドルは、1.1861ドルへ上昇後、1.1789ドルまで反落し、1.1791ドルで取引を終えた。ユーロ・円は、133円57銭まで上昇後、132円97銭まで反落し、133円10銭で取引終了。ポンド・ドルは、1.3187 ドルから1.3156ドルまで下落した。ドル・スイスは、0.9847フランへ下落後、0.9911フランまで上昇した。


■NY原油:続落で55.33ドル、ロシアは減産継続に消極的との見方も

NYMEX原油12月限終値:55.33 ↓0.37。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は前日比-0.37ドルの55.33ドルで取引を終えた。石油輸出国機構(OPEC)主導による減産期限の延長への期待はあるものの、ロシアは減産継続に消極的との見方が広がっていることが原油先物の下落を促す要因となった。また、米エネルギー情報局(EIA)が公表する在庫統計で原油とガソリンの在庫が予想に反して増加していたことも嫌気されたようだ。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  26.79ドル +0.55ドル(+2.10%)
モルガン・スタンレー(MS) 48.10ドル -0.28ドル(-0.58%)
ゴールドマン・サックス(GS)237.61ドル +0.37ドル(+0.16%)
インテル(INTC)      45.46ドル -0.40ドル(-0.87%)
アップル(AAPL)      169.08ドル -2.26ドル(-1.32%)
アルファベット(GOOG)   1020.91ドル -5.09ドル(-0.50%)
フェイスブック(FB)    177.95ドル -0.12ドル(-0.07%)
キャタピラー(CAT)     134.10ドル -3.44ドル(-2.50%)
アルコア(AA)       42.21ドル +0.34ドル(+0.81%)
ウォルマート(WMT)     89.83ドル -1.26ドル(-1.38%)
スプリント(S)       6.16ドル +0.23ドル(+3.88%)《HT》

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