アマゾン、世界最大の撮影スタジオを日本に開設 ファッションに本格投資へ

2017年10月5日 07:55

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新規に開設するスタジオ(写真: アマゾン・ジャパンの発表資料より)

新規に開設するスタジオ(写真: アマゾン・ジャパンの発表資料より)[写真拡大]

 アマゾン・ジャパンは4日、2018年の春に、同グループのスタジオとしては世界最大となる撮影スタジオを日本に開設することを発表した。米国、英国、インドに次ぐ4番目のスタジオとして、総面積7,500平方メートルを超えるスタジオを、東京・品川シーサイドにオープンさせる。

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 新スタジオは11のスチール撮影エリア、5つの動画撮影エリア、2つのエディトリアルスタジオ、ヘア&メイクエリア、ライブラリー、ラウンジ、会議室などから成り、年間100万点を超える商品の画像および動画を撮影するために使用するとしている。

 さらに外部へも新スタジオを開放し、ファッションイベントや学生向けに提供するなど、業界全体を支援をしていくという。2018年の夏までに東京を拠点として合計で4千以上のポジションへの採用も目指していくという。

 「Amazon Fashion」では、迅速な配送と30日間無料返品を特長に、ファッションアイテムをオンラインにて販売してきた。無料返品サービスにおいては、会員でなくともセール品も含めて長期間手間なく返品できることから、ZOZOTOWNを始めとする他社サービスに対する優位点となっていた。

 一方で、品揃えの豊富さやオンラインストアのデザイン性、ページ構成などになると、ZOZOTOWNに軍配があるといわれ、Amazonもファッションにおいては存在感を発揮できずにいた。

 今回の撮影スタジオ開設は、Amazonが日本においてファッション市場に本腰を上げる号砲とも見られており、オンラインサイトを中心とするファッション業界に衝撃を与えている。
 
 Amazonは物流インフラにも投資を加速し、8月にはファッション専用FCとして、新たな物流拠点「アマゾン藤井寺FC」を今月10月より稼働させることを発表している。さらに2016年からは「東京ファッション・ウィーク」の冠スポンサーとして名乗りを挙げ、ファッション業界全体をサポートしていくことも示している。

 こうしたAmazonのファッションに対する本格的な取り組みが、業界を活性化させ、消費者にとってよりよいサービスにつながっていくことを期待したい。

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