Google、英の自動ニュース作成プロジェクトへ開発支援示す

2017年7月24日 11:03

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記事提供元:エコノミックニュース

AIライターは、まだ完全にニュースライターの役割を代替するに至っていないが、着実に存在感を増してきている

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 AIライターは、まだ完全にニュースライターの役割を代替するに至っていないが、着実に存在感を増してきている。ヨーロッパにおけるジャーナリズムや出版のクオリティを高めることを目的としたGoogleのプロジェクト「Digital News Initiative(DNI)」は、英国に拠点を置くニュース通信社The Press Associationの自動ニュース作成プロジェクトに80万5000ドルの資金を出資した。 Press Associationでは、ローカルニュースの記事生成に特化したソフトウェア「Rader」を開発しており、これに対して補助を受けたかたち。世界中のメディアで財政的困難によるサービス不足が発生しており、注目度がそれほど高くないローカルニュースに関しては人手がかけられないため、これが顕著となっている。人間の記者の替わりにAIがニュースを生成することで、サービス不足を補う。

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 Raderでは、ニュースデータを人間が読めるコンテンツへと変換し、月に3万件以上のローカルニュースを生成するようにデザインされる。米国ではすでにThe Associated Pressが同様のサービスを開始しており、主に金融ならびにニッチスポーツ中心にAIが作成した記事を読むことができる。こうしたAIライターが機能することで、これまで人間の関与なしには実現しなかったローカルニュースの提供が可能になり、多様な情報を正確に伝える手段となる。これにより、フェイクニュースなどの画一的で不正確なニュースが拡散するリスクを抑えることができる。

 日本でもキュレーションサイトの横行により、不正確な記事が検索結果の上位に表示されてしまう問題が大きく取り沙汰されることがあったが、いまだにGoogleは検索アルゴリズムの改善に成功していない。このため、多く閲覧される内容の記事作成に人的リソースが割かれる状況はこの先も変わらないと考えられる。ニュースライターは、近い将来AIに代替される職業とされるが、こうしたコストをかけられない記事の生成などにAIが活用されることは、情報の偏り是正に寄与することになり、人間とAIの共生としての理想的なかたちだといえる。(編集担当:久保田雄城)

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