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GDPも雇用統計も“中身が大事”、米FRBの判断の行方に注目へ
記事提供元:フィスコ
*09:51JST GDPも雇用統計も“中身が大事”、米FRBの判断の行方に注目へ
米商務省がきのう7日発表した7-9月期の米実質国内総生産(GDP)速報値は前期比年率で2.8%増加し、ブルームバーグがまとめた市場予想の2.0%を上回りました。
同日の米株式相場ではダウ平均が朝方に買われたものの、その後はジリジリと下げ幅を拡大。予想以上のGDPを受けて米連邦準備理事会(FRB)が量的金融緩和を早い段階で縮小させるとの思惑が強まったことが株価低迷の一因と言われています。
また、GDPの中身をみると、米経済全体の約7割を占める個人消費が1.5%増と、2011年以降で最も小幅な伸びにとどまりました。さらに、7-9月期のGDPを押し上げたのは在庫の積み上がりで、寄与度は0.8ポイントと、ちょうど市場予想を上回る分に当たります。
在庫の積み上がりは次回10-12月期の経済成長を押し下げる要因にもつながるため、今回のGDPは決して良いと言える内容ではありません。また、10月の政府機関閉鎖の影響も織り込まれていないため、FRBが7-9月期GDPで緩和縮小に傾くとは思えません。
さて、日本時間8日午後10時30分には10月の米雇用統計が発表されます。市場では、非農業部門の雇用者数が12万人増加し、前回9月の14万8000人からやや減少すると予想されています。今回の雇用統計は政府機関閉鎖の影響が反映されていますが、FRBが統計の内容をどう解釈するか。
こちらも発表された数字そのものよりも、その中身に注目が集まりそうです。
(フィスコ・リサーチ・レポーター)《RS》
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