【相場熟者が答える投資相談】ソニーのナンピンを考えていますが、見通しを

2013年11月4日 18:33

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■ソニーを2050円で200株持っています。ナンピンを考えていますが、見通しを(山口県・K)

 【問い】 ソニー <6758> を2050円で200株持っています。大きく下げていますが、ナンピンもと考えていますので、今後の見通しと対処方法について、よろしくお願いします。

■減額修正でチャートは『デッドクロス』、下げ基調に転換

 【答え】 11月1日(金)は、209円安(-11.13%)の1668円と大幅続落しました。。10月31日の大引け後に今3月期第2四半期決算と通期業績予想の修正を発表しました。通期純益が一転減益となる見通しを嫌気され、失望感から売りが膨らみました。

 金融分野や音楽分野が第2四半期2ケタ増益で好調に推移していますが、エレクトロニクス部門で、スマートフォン(スマホ)を除く液晶テレビやデジタルカメラなどの販売計画を下方修正したことが響き、通期の売上高は従来予想の7兆9000億円(前期比16.2%増)から7兆7000億円(同13.2%増)、営業利益は同2300億円(横ばい)から1700億円(同26.1%減)、税引き前純利益は同2100億円(同14.5%減)から1800億円(同26.7%減)、純利益は500億円(同16.2%増)から300億円(同30.3%減)と一転純益減益になる見通しです。

  株価は、今期純利益2ケタ増益見通しに加え、同社の大株主である米有力ヘッジファンド、サード・ポイントが提案した映画・音楽事業の分離上場について、取締役会で評価する方向で検討を始めたと伝わったことを手がかりに、5月22日に年初来の高値2413円と上昇、7月24日高値2323円と買い直されました。その後、分離上場案を拒否する見通しが明らかになり、もみ合いとなっていましたが、今回の通期業績見通しの下方修正で、週足では13週移動平均線が26週移動平均線を下抜きデッドクロスを示現、月足では9カ月移動平均線も下回っていますので、調整色を色濃くしています。ただ、PBR0.76倍と割り負け、米有力ヘッジファンド、サード・ポイントの出方も市場の関心を再度集めそうですから、映画・音楽事業の分離上場思惑も再燃する可能性があります。余裕があれば、1500円処のフシに接近する場面で、多少買い増しも検討するところでしょう。(株式評論家・摩周湖)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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